美の旅人 スペイン編 1 (小学館文庫 い 31-1)
美の旅人 スペイン編 1 (小学館文庫 い 31-1) / 感想・レビュー
佐々陽太朗(K.Tsubota)
ゴヤから始まり、ベラスケス、エル・グレコ、そして再びゴヤとスペインの絵画を巡る旅を通じてスペインを、そしてスペイン人を知ろうとする。スペイン人を動かすものは何か。それはスペイン人の血である。血とは感情である。理性ではない。伊集院氏はこの旅を通じて、スペイン人の感情を血の流れる音を聴いたに違いない。それは先日読んだ小説『楽園のカンヴァス』において原田マハ氏が「画家を突き動かすのはPASSION/情熱である」としたのと同義であろう。しかし私にはゴヤが理解できない。スペインは遠い。
2012/09/29
KAZOO
伊集院さんがむかし週間ポストかに連載されていたものをまとめたものであると思います。さまざまなところにいかれて美術館などを訪問して感想を書かれていたものだと思います。読んでみてもかなりしっかりとした審美眼をお持ちになっている様子がうかがえます。エル・グレコやゴヤについてのかなりの文章は読ませてくれます。わたしも何十年か前にプラド美術館をいくどか訪問したことを思い出しました。
2015/01/13
ソバージュ
マドリッドと近郊を旅しゴヤの生涯と作品について述べられ、少々エル・グレコ、ベラスケスにも触れられている。数多くの作品説明は美術専門家でない視点なので幾分親しみやすく、旅行気分も味わえる。巻末には人名、土地、作品の注や地図が掲載され、絵画鑑賞目的の旅には重宝しそう。闘牛は一度は見たいと思っていたが難しいかな。
2020/11/16
ランラン
再読。スペインは有名な画家を多く輩出しているがその理由は土地、気候、熱い民族性なだ様々あるが一度は美術巡りをしてみたい。
2022/12/04
ランラン
スペイン編の1巻目は「ゴヤ」。そもそもスペインで有名な画家が多いことは知らなかった。その一人ゴヤは間違いなくスペインを代表する画家。生まれ育ったアラゴン地方は頑固者が多く生き方にもその特徴が現れる。いつものことながら死後に作品の良さが評価されている。砂に埋まる犬、決闘する男の姿や飛翔する魔術師の絵は著者の解説がなければさっぱり何も感じられなかった。
2020/06/25
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