人は、永遠に輝く星になれない (小学館文庫 や 17-1)
人は、永遠に輝く星になれない (小学館文庫 や 17-1) / 感想・レビュー
Rin
医療ソーシャルワーカー。医療行為以外、様々な手段で患者をサポートする。日頃から仕事でも関わりがあるが、この本でその大変さがひしひしと伝わってくる。横暴とも、我儘とも思える相手の態度。正解のない仕事に、悔しかったり悲しかったり怒りを覚えることもあるはず。それでも相手のことを一心に思い自分のできうる最善を尽くす。簡単にはできない仕事。そして、寛二さんのせん妄。少し読み難さも感じたけれど、その読み難さがその人の心なのかも。豹変する態度にせん妄や認知者の心の裡は分からない。人様々な感情を見せつけられた1冊でした。
2018/04/26
hushi亜子
MSW医療ソーシャルワーカーのお話。この職を知っている人は少ないと思う。実際私も看護師として長く病院に勤めていたが、存在自体知らなかった。MSWは私達には言い出せないもっと単純で深い悩み事を、患者家族から聞く。そして解決へと導いてくれるそんな職業だと思う。西原寛治のように戦友を探し会わせるなどは、私達にはできない。それができてしまうのがMSWなんだろう。受身かもしれないがそのスタンスで良いのではないかと思う。話し、聞いてもらいたいものね。
2012/08/25
ちい
MSWの仕事に興味があり、読書メーターでこの本を知り、やっと読了。介護の仕事をしていたこともあり、とても感情移入できた。西原寛治の人生には泣かされた。「いい人生」だったか・・・最後に自分が納得できていればいいかな。
2017/02/02
E M !
MSWが主役の小説はほとんどないので、嬉しさのあまり一気に読了! 人は皆、「今」という瞬間を生きる。はたから見れば不恰好な人生でも、今を大切にする気持ちさえあれば、輝く人生になるんじゃないかな、きっと。だから私も、思い通りにいかなくて逃げだしたくなる時もあるけれど、その一瞬の光でもある「今」を、大切にしながら生きていきたいです。悩みながらも前にすすんでいく千夏がかっこよかった *
2011/06/21
よぶ
以前、ソーシャルワーカーの方にお世話になった事があり、その方に姿を重ねて読了!正解が、無く、患者&家族の立場になり相談にのってくれる頼もしい存在です。 戦争体験者の西原寛二の人生は、良い人生だったのだろうか~彼の人生を終えるとき…孤独との戦い。自分に重ねて恐くなる!!
2019/02/01
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