変身 (小学館文庫 た 1-10)
変身 (小学館文庫 た 1-10) / 感想・レビュー
あも
カフカ『変身』のパロディ。星沢皇児、32歳。名前負けどころか何処に出しても恥ずかしくない程の不細工。美容整形をしようとしても、全てが酷すぎていじりようがないと医者にまで見離された彼が、ある朝目覚めると絶世の美男子になっていた…。外見変われど嶽本イズムを体現したような中身はそのまま。そのギャップは彼を決して幸せにはしない。哀れといえば哀れだけれど、悲劇というには面白すぎる嶽本流の変身譚。この本から学んだのは豊島園の回転木馬はメリーゴーランドじゃなくてカルーセルだということ。多分一生使うことのない知識である。
2012/01/21
山田
やばい!ページを繰る手が止まらない!誰もが憧れる「朝起きたらイケメン転生」を地で行く作品だぁ…。というか女性への価値観がまさしく僕そっくりでめちゃくちゃ心抉られた…。「山田は一度過ちを犯した方がいい」というアドバイスの意味がやっと分かった気がする。この歳で経験無しとか裸で外歩くより恥ずかしいわ!まずは心から磨いていけ〜。はーい。
2021/09/19
天竺牡丹
いつもの野ばらさん作品は うぉっとびっくりする場面はあったのに これは予想通りだったかな~ そのあたりは物足りなさを感じたけど『本当に大事な人』とかを考え直すきっかけにはなると思うわ
2013/03/18
小瑠璃
けなすわけじゃなく、嶽本野ばらの文章って、ごちゃごちゃしてると思うのです。それこそ、フリルやレースや、かわいいモチーフのいっぱいついたMILKのお洋服みたいに。単純にそれだけだと、個人的には読んでてしんどくなってしまいそうなんだけど、一貫して登場人物の服装をブランド名まで細かに描写することで、楽しいごちゃごちゃに一本、筋が通ってきれいにまとまるというか。秩序あるごちゃごちゃになるというか…。うん、やっぱり、お洋服にこだわるこの作風、好きです。 正直、結末は特に衝撃な展開でもないんですが、楽しく読めました
2011/10/18
らんまる
人生論だな、と。何が大切なのか教えられた気がした。内容は面白くでラストまで一気に読んだ。確かに見た目の良さで上手くいっている人はたくさんいるだろう。でも心からの支えは得られるものなのか…と考えたり。大切なのは心。ほんとそうだと思う。
2012/05/27
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