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幕末妖人伝: 時代短篇選集1 (小学館文庫 や 4-5 時代短篇選集 1)

幕末妖人伝: 時代短篇選集1 (小学館文庫 や 4-5 時代短篇選集 1)

幕末妖人伝: 時代短篇選集1 (小学館文庫 や 4-5 時代短篇選集 1)

作家
山田風太郎
日下三蔵
出版社
小学館
発売日
2013-02-06
ISBN
9784094087987
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幕末妖人伝: 時代短篇選集1 (小学館文庫 や 4-5 時代短篇選集 1) / 感想・レビュー

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さらば火野正平・寺

堪能。別の短篇集で既読のものばかりだが、本来のこの書名の本でまとめて読みたかった。理由は日下三蔵さんの編者解題(これも良い)の通り。数年振りの再読だが、改めて面白い。『からすがね検校』希望の物語だ。『ヤマトフの逃亡』ラストのゲスト!。『おれは不知火』最後の一行!。『首の座』切支丹と江藤新平の妙。『東京南町奉行』勝と福沢の対決。『新選組の道化師』芹沢可愛い。『伝馬町から今晩は』の悪夢。読むべし!。

2013/02/19

きょちょ

幕末7人の人物を描く短篇7作。 ただ、「明治小説全集」と重なるのが3作。 「からすがね検校」は、柳生家と勝(海舟)家の因縁。柳生の当主が勝海舟の親父に勝てなかったとは、柳生も落ちたものだ。 「ヤマトフの逃亡」は立花久米蔵、ロシヤへ逃げるが日本で活躍したらどうなっていたか。「伝馬町から今晩は」は高野長英、この人も生きながらえていたらなぁ、と同情する。 「新撰組の道化師」は芹沢鴨、本人は「道化」のつもりは全くなく、結果「道化」と言われてしまったが、新選組に入らなくても似たような結末を迎えたのでは?  ★★★★

2017/09/27

tonpie

かつてウォーレンバフェット(米国投資家)は「企業成長は経営トップの欲望の大きさに比例する」と言った。 山田風太郎の描く幕末の妖人たちは、経営者でもトップでもないが、その欲望はバフェットの投資欲をそそるに十分なレベルにある。天下を動かしたいというとめどない欲望と情熱と才気。剣術と色欲と名誉欲。幕府と武士道の崩壊しかかった、混沌とした時代を、彼らはのたうち回る様に生きる。「戦中派虫けら日記」の作者が描くと、英雄はかくも魅力的にダークになるのだ。勝海舟の盲目の祖父を描く「からすがね検校」が最も印象深かった。

2021/12/28

ヨーイチ

実の所、購入の際かなり逡巡した。買うかどうか、全三巻中何冊買うか、何れを買うか、ここまで悩むのも珍しい。持ち合わせに余裕が無かったせいもあるが、優柔不断なことである。最も愛する山田風太郎明治物である。悩むことなど無いはずだが、半分が既読の短篇集だと流石にパクリとは食い付けない。結局中途半端にも1と2の二冊購入。恐らく3も買うことになろう。初読の「からすがね検校」は「この名前、どっかで読んだなあ、誰だっけ?」と思いながら終末で、サッと腑に落ちる。続く

2013/08/09

誰かのプリン

短編7話。なかでも幕府倒幕後、牢獄から出てきた鳥居燿蔵を描いた「東京南町奉行」や火事で牢獄から解き放されその後逃亡した高野長英を描いた「伝馬町から今晩は」が特に良かった。⭐4.6

2020/11/15

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