短歌という爆弾: 今すぐ歌人になりたいあなたのために (小学館文庫 ほ 4-3)
短歌という爆弾: 今すぐ歌人になりたいあなたのために (小学館文庫 ほ 4-3) / 感想・レビュー
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これは『短歌入門書』ではなく、『穂村弘入門書』ではないかと思うのだ。なぜ、そう思ったのかというと…。今までエッセイや詩集、歌集をいくら読んでも、ほむほむがどんな人であるかまったく理解できなかったからだ。それどころか、読めば読むほど謎が深まり、人としても歌人としても変な人なのではないかと思いはじめてくるのだ。そんな折に、この本に出会ったことで、人としての穂村弘は、すこぶる真面目で常識人なのだなという理解に至ったのだ。ただ、本書は混沌としていてわかりづらい。それすらも彼の真面目さの表れなような気がするのだ。
2014/05/02
佐島楓
<大学図書館本>読んでいる間じゅうずーっと、どきどきしていた。まだ歌を作るところまでいかないけれど、頭の一部がうずうずして仕方ないのだ。この興奮は、導火線に火がついてしまったということなのか?
2019/02/24
booklight
ホムホム初期の短歌案内。世界をあける扉・爆弾として短歌を紹介していく。序文やあとがきで、ホムホム自身の生きにくさの根源と、なんとか世界を変える呪文手に入れた様子を伝えてくれるのがいい。短歌という入れ物に情けない自分を入れて世界を再構築してみると、世界が変わって見えた。短歌を作っていくと、不気味な自分の妄想も、情けない自分にも、意味があることに気づく。再構築すれば世界は変わる。そう、世界を変える呪文を、爆弾を見つけた。そういう意味で本書は青春の書であり、生きる術を見つけ、どう磨いていったかの指南書でもある。
2024/01/20
livre_film2020
「短歌を学びたいなら必読書」と歌人・千種創一さんが仰っていたので、手に取った。まったくの初心者なため、短歌ってこうやって詠む/解釈するんだと学びになった。短歌に限らず、ダンスや音楽、絵画など芸術系はみな「意外性」や「間接的に表現」が最も大事なんだということを本書を読んで分かり始めた。
2023/07/23
ポテチ
穂村さんの歌論を読むのは一苦労。初心者向けと思ったら、短歌の友人の次に難しいじゃないか。とりあえず、学んだこと。世界の善意とその逆も半分表現すること。オートマティック、慣用句、説明文的なのは詩的な部分を弱める。自分で自分に共感することは本当の心の真逆に向かっている。「共感」と「驚異」を盛り込みくびれを作るとよりリアルさが出る。イメージに心を置きにいくのではなく、闇の中に言葉を引き寄せる。カメラを引いて全貌を見るのではなく、目を閉じて手触りで感覚的に見る。以上!はぁ疲れた
2021/02/11
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