青銅の神の足跡 (小学館ライブラリー 69)
青銅の神の足跡 (小学館ライブラリー 69) / 感想・レビュー
satoshi
京極堂の講釈を延々と聞いている気分(関君状態)に。弥生時代から古墳時代になり信仰の対象は変わっても信仰の場所は多くの場合変わることなく,名高い神社の近くからは銅鐸・鉄鐸や鏡が出土したりする。神話や伝承,地名や神社名といった情報を様々に組み合わせ,それがうまくいった時にだけ幽かに聞こえてくる古代の声に耳を澄ます,そんな途方もない集中力が必要な作業。
2009/07/24
月光密造者
岐阜の不破神社から始まる金属器に纏わる人々の痕跡を追う刺激的な一冊。一箇神とギリシャのタイタンの類似性を鍛冶師の職種病と結びつけている。無(砂鉄)から有(武器や農具)を作り出す隻眼で片足を引き摺る鍛冶師に共同体は異形を見て畏怖した、とする柳田の論説を検証している。多くの小説・漫画のネタ本と類推。
2010/04/29
hal
読み応えがあった。古代日本の冶金と絡めて、一つ目片足の神の伝説や古代朝鮮の氏族との繋がり、水銀鉱山と水銀中毒との関連を探る。地名からの類推だけでなく、考古学的な遺物の裏付けも加えながら示される一連の論考は、私のような素人にも納得しやすい。 著者は大日本地名辞書を読み込んだ上で全国でフィールドワークを展開したそうだが、その調査の綿密さが伺える内容だと思う。
2020/03/28
Junko Yamamoto
視点は面白い。。と思ったが体型的ではなくわかりにくい。
2017/03/25
感想・レビューをもっと見る