白鳥伝説 下 (小学館ライブラリー 98)
白鳥伝説 下 (小学館ライブラリー 98) / 感想・レビュー
ぽんくまそ
晴れた日には「生駒山」を東から見ることのできる所で生まれ育った。母の本籍地は久留米市の高良大社のある「高良」だ。「生駒山」「高良」は本書の重要な起点である。北海道の大学に入ったので大阪と、白鳥伝説の終点である青森を結ぶ特急「白鳥」を使う機会が三回くらいあった。膨大な文献引用・固有名詞・論考で密度が濃いこの本が次々に痕跡をミッシングリンクの間に見つけていき、うかびあがる古代・中世日本の驚くべき裏面史と、ぼくの個人史が重なる。歴史はぼくに何をさせようとしているのだ。日本中央碑など旅先で実見した所も多い。
2024/02/23
感想・レビューをもっと見る