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風の名前

風の名前

風の名前

作家
佐藤秀明
高橋順子
出版社
小学館
発売日
2002-04-22
ISBN
9784096814321
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風の名前 / 感想・レビュー

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いつでも母さん

好きなシリーズ『風』同じ風など一つも無いはずなのに土地や時期、向きによっていろんな呼び名が付く面白さ。聞いたことのない風の名前が沢山あって、日本の言葉の奥深さを学ぶ。知床半島北西部に吹く『ルシャ風』の響きが好い。創作意欲が湧きそうだ(書けないけれど・・)

2017/11/28

ちはや@灯れ松明の火

めにはみえない、だけどなんでもしっている。花のかおりの衣をはおり、季節のおとないを伝えよう。かじかんだ膚に触れる早春の白梅、甘く呼び寄せる沈丁花、街を薄紅に染め抜く桜。雨雲のにおいを含んで、陽射しのかけらをちりばめて、隣をすり抜けよう。いろをもたない、だからどんないろにもなれる。花信風、少女風、光風、友達みたいに笑いかけて、裂葉風、少男風、黒風、そっけなく手を振りほどく。ここでだけ吹く、今だから吹く。だから特別な名前で呼びかける。いつまでもおなじところにいられない、それでもまた、ここへかえってくるから。

2013/11/09

星群

日本は、風とか雨とかの呼び名が沢山あるって漠然と思ってたけど、一体どのくらいあるのか気になって、この本を手に取ってみた。早春から初夏にかけて花の季節到来を告げるように吹く『花信風』雨が降りそうな時それと告げる微風の『少女風』、陰暦十月中旬に吹く北東の風『星の出入り』、季節に異なった姿を見せる三匹の犬。限定された地域での呼び名もあって、興味深かった。日本ってやっぱりいいなぁって、思えた。

2013/04/04

よこたん

風を感じることはたやすくても、風だけを見ること、写真の一コマに切り取ることはなかなかに難しい。散る花びら、そよぐ枝葉、揺れる水面、たなびく煙…様々なものが介在して、ようやく風が通っていったことに気付くのではないだろうか。「東風(こち)」「春一番」「青嵐」「薫風」「山背風(やませ)」「野分」「ビル風」そして「神風」。何を運んできて、何を運び去るのか。最近知った「貝寄風(かいよせ)」のいわれを読めて嬉しくなった。そして「六甲颪(ろっこうおろし)」の文字になんとなく心躍る(笑)

2016/03/27

真琴

雨の名前の時にも思ったけど、日本語って本当に雅。短歌と日本語の美しさ、それと風景。もし、風の名前に興味がなくても日本の奥ゆかしさを感じられる本だと思います。

2013/06/09

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