魔もののおくりもの
魔もののおくりもの / 感想・レビュー
Hideto-S@仮想書店 月舟書房
舟橋克彦氏×宇野亜喜良氏による少女と魔物の幻想的な絵本。情け知らずで人に怖れられていた魔物は気まぐれに、人を幸せにする気分を味わってみたいと思います。村のバザールで働く身寄りのない少女をさらって自分の城に連れていき、美しい衣装や豪華な食事を振る舞いますが……。このコンビの『悪魔のりんご』は切なく悲しい物語だったけど、本作に登場する少女はしたたかでした。
2015/05/16
パフちゃん@かのん変更
宇野亜喜良氏の絵が幻想的でいい雰囲気を出している。不幸そうな少女をさらってきた魔物が少女を喜ばせようといろんなものをプレゼントする。でも少女はちっとも喜ばず・・・。そして意外な結末。気持ちは分かるけれど、魔物がお気の毒に思えました。
2016/05/21
紅花
「ちょっと不気味、でも魔ものが可愛そう」善意と思ってしたことが、結局身を滅ぼしてしまった所に同情したらしい。
2015/03/02
AN
一緒に読んだ「悪魔のりんご」が優しい話だったので、タイトルをみて「これもきっと優しい魔物なんだろうなぁ」と思ったら、あらら、魔物は魔物でした。 とりあえず心のない親切はただの大きなお節介、迷惑なんでしょうね。少女は大好きな人たちと働いていて幸せだったんですから。人の幸せは他人が決められない。ボロを来ても、豪華な食事ができなくても、少女は幸せだったのです。
2012/12/11
保山ひャン
魔ものが「人を幸せにしてみたい」と思い立ち、街から少女を連れ去って、いろんなものを与える。でも、少女はそれでは幸せにならない。幸せにできなかった代償で魔物に食われてしまう人々がなんとも不憫。最高の料理を作ったはずのシェフなども、少女を幸せに出来なかったということで、食われてしまう。少女はどうすれば幸せになれるのか。最終的には、魔ものは少女を見事に幸せにしてみせるが、それは皮肉な方法だった。宇野亜喜良の絵もぴったりマッチしていた。
2015/11/28
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