ちいさな おおきな き
ちいさな おおきな き / 感想・レビュー
シナモン
大きな木は地球のよう。ありより小さい双葉に希望を感じたけれど…。人間が出てくるとやっぱりこうなっちゃうんだ。悲しいね。
2021/02/10
Hideto-S@仮想書店 月舟書房
「こういう絵本が読みたかった」。そう話す夢枕獏さんが創った【循環の絵本】。アリより小さい姿で生まれた芽は1000年も1万年も頑張って、一つの世界になった。山よりも大きく雲よりも高い木には川が流れ、動物たちが住み、やがて人間も暮らし始めた。街ができて、列車が走るようにもなった。1000年が経つと人は争うようになり、理想的だった世界は狂っていった。そして……。木の視点で見れば100年なんて一瞬なんだね。悠久の時をかけて、壊れたら最初からやり直す事ができる。でも人間は……。2015年7月初版。
2016/05/22
masa@レビューお休み中
なんてドラマチックなんだろう。そして、なんてリアリスティックなんだろうか…。絵と音の迫力に圧倒されながらも、決してその情景から目をそらすことができない。その吸引力は、どこから来ているのかというと、現実にある世界との恐ろしいほどのリンクなのではないだろうか。架空の世界にある大きな木の話なのに、現実の世界で今起きている出来事に思えてならないのだ。是非、大人にも、子どもにも手にして欲しいです。あなたは架空の世界と思いますか?それとも、現実の世界のことと思いますか?
2015/10/09
アキ
アリより小さな双葉の芽ばえ。すくすく育ち、ものすごく大きな木になって、木の上に雪が降り、水が流れ、川が出来、動物が住み、人が住み、道が出来、煙突から煙が出て、戦もおこり、あっちの枝もこっちの枝も人間が欲しがって、動物がいなくなり、人間もいなくなって、とうとう木が枯れてしまった。ついに倒れた大きな木。その上に苔がはえ、雨が降り、いつか生まれた小さな芽。お前はどんな木になるのやら。
2020/03/29
紫 綺
意外や意外!「陰陽師」の夢枕獏さんの絵本。ちいさな芽がグングン大きくなって、巨大な木に。蟻や動物が住み、やがて人間が暮らす。結局人類は、自ら滅亡の道を歩くイキモノなのか。
2021/02/21
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