はるとあき
はるとあき / 感想・レビュー
やま
はるとあき 2019.05発行。字の大きさは…大。文、斉藤倫、うきまろ。絵、吉田尚令。絵を見ていると、やわらかく、落ち着いた筆遣いで…癒されます。物語は、やわらかな春が、春の知らない凛とした秋に手紙を書きながら、春を知ることです。春も秋も会えないけど、そこに居るって知っています。会えなくてもずっと素敵な友達です。私は、厳しい冬が過ぎ桜を見ると「あ、ああ…今年も桜が見えた…来年も…」と思います。ひとつの季節ごとに、生きている喜びを噛みしめています。この夏は、厳しかったです。桜を見るのを楽しみにしています。
2020/09/12
ぶち
p.ntskさんをはじめ、多くの読友さんのレビューやコメントを拝見したら、読まずにはいられなくった絵本です。 悲しいお話しでもないのに、読んでいてなぜか涙ぐんでしまいました。 永遠に会えない運命の二人が、"手紙"のやりとりという方法で、心を寄せ合っていきます。春夏秋冬、めぐる四季にこんな物語が隠れていたなんて.....読者の心を暖かくしてくれます。そして、私はこの二人が永遠に会うことができない状況にあることを、少し切なく思ってしまいました。。 美しい文と優しい絵の名作です。
2019/12/09
シナモン
図書館本。擬人化された四季。はる、なつ、あき、ふゆの子どもたち。ある日、はるは思った。「そういえば、あきに会ったことがないなぁ。そうだ、手紙を書いてみよう」そして手紙をなつに託します。季節は巡り、やがてはるはあきからの手紙をふゆから受け取りました。こうして始まった手紙のやりとり。決して会うことのない二人だけれど、その内容は相手を想う想像力と優しさにあふれていました。橋渡し役のなつとふゆの言葉がまた良い。ほんわかした色使い。穏やかな気持ちになる一冊でした。どの季節も素敵だな。
2019/10/27
ちゃちゃ
会えない相手を心で想う。移り変わる季節の中で、春と秋は出会うことのできない相手に宛てて手紙を書く。赤くて甘酸っぱい苺、山を埋め尽くす紅葉。今ある世界の素晴らしさを添えて。会えない人、見えないものを想像することの豊かさ。異なるからこそ気づける互いの良さ。「ねえ あなたなら どんなことを かく?」このひと言がとても良い。頁を捲る手をふと止めて、私なら今の自分をどんなふうに手紙で伝えよう。心に寄り添うような斉藤倫さんの言葉が深い思索へと導く。吉田尚令さんの愛らしい絵もとても素敵だ。お気に入りの絵本に入れよう。
2019/07/06
ままこ
可憐なイラストで描かれるはるとあきのお手紙のやりとりが微笑ましい。同じものを見ているけど違って見える。そこから気づいたこととは…。穏やかで優しく思いやりに溢れた絵本。
2019/09/14
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