九条の大罪 (4) (ビッグコミックス)
九条の大罪 (4) (ビッグコミックス) / 感想・レビュー
33 kouch
滅入る話が続く。丑嶋くんにも出てくる性堕ち。当の本人は意外に幸せで純粋に生きている。取り巻く周囲がお金や保護のために奔走する。九条の言うように本人の選択を尊重する、って正しいように思えるが、薬漬けで憔悴仕切った雫が、雑居ビルの前で佇む姿をみると…そうも割り切れない。パターナリスティックな観点も、またその社会構造に疑問を投げかけることも本当に大切。亀岡先生も凄く応援したくなる。ただあの雫の両親をみると、どうもな。。お疲れ様です亀岡先生と益々応援したくなる。
2024/07/15
みこ氏
三巻のおもちのネタも辛かったが、今巻もなかなかです
2022/03/07
lily
今回のテーマは「ぴえん(地雷)系女子」。性的虐待など壮絶な幼少期を過ごした笠置雫は、歌舞伎町をたむろする中でホスト系イケメンの修斗と出会う。彼と会いたい一心で金をつぎ込み、AV女優になり、風俗嬢になり…という絵に描いたような転落ぶりは『闇金ウシジマくん』初回の村田久美子を彷彿とさせる。タイトル「消費の産物」に皮肉が効いているが、それでも彼女の人生は幸せなのだろうか。転落していく者には転落する自由があるのか。正義論をめぐる九条と人権派弁護士の亀岡麗子(イメージ的には亀石倫子?)との対決が見もの。
2022/01/19
kiki
始終、無表情で描かれる彼女の表情が幸せそうに動いた時期があった。AVの仕事をしている時の彼女は守られていた。この界隈だって社会の一つの歯車。彼女は自分で社会と繋がっていた。いいことかは分からないけれど、彼女には適正があったように思う。でも引き剥がされてしまった。自分のものさしで図られる幸せだとか、自分の欲望だとか、彼女はいつでも、そんな誰かの何かによっていいように扱われていた。彼女は、いつでも精神的に誰かに侵され続けていたように思う。その中でも誰も彼女自身の『居場所』を作ろうとしないのが一番辛かった。
2022/01/01
歩月るな
あれ、こんな内容なのにマジでそんな大手メディアや漫画読みたちが紹介してたりするのか、へえ、なるほどね、問題提起的な。結局の所、日常系なんだなって距離感もある。「これは、私の話だ」みたいな読みをしちゃうのは、危険だよね、うっかり迂闊でした。学生時代にどれだけ人脈作るかなんだよな、結局の所。ここに来て、壬生さんの過去が、九条先生にも共有されることになった。
2022/07/04
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