サターンリターン (10) (ビッグコミックス)
サターンリターン (10) (ビッグコミックス) / 感想・レビュー
ぐうぐう
呪いからの解放。嘘が理津子を強くしたのか。それとも、呪いから解放されたがゆえか。そもそも、なんの呪いであり、何からの解放だったのか。確かなのは、物語がここにはあるということだ。嘘を吐き過ぎ、自分を偽り続け、虚実が溶け合い、何がなんなのかわからなくなった果てに、しかし律子は、ずっと書けなくて苦悩していたはずの物語となった。そしてそれは、あなたの、私の物語でもある。という真実、もしくは嘘。確かなのは、ここに物語があるということだけ。傑作!
2023/05/04
二人娘の父
岸政彦さんの一文が8巻末に掲載されている。作品を解説しているものではなく、まさに「感想」なのだが、私にとってはこの作品を消化する手引きとなった。「嘘」と「ほんと」の間を、自分は一日に一体何往復しているのか。それを人生サイズに俯瞰するなら、私の人生は「嘘」だらけだ。「お前の人生」とは何か。まったく分からない。知りたいのかも判然としない。それでも生きていく。おそらく多くの人も同じなのだろう。「嘘」の断片が交差する。それが社会なのだろうか。しかしただ一つ、私は生きているということだけが「ほんと」である。
2023/05/04
紅咲文庫
りつこはりつこのまま物語の最初から最後までぶれていなかった、こちらが勝手に想像した物語のそのうえを疾走して行ってしまった。膨らんだ嘘がぜんぶ弾けて最後に残った芯まで見せてもらえた。一番最後のりつこの顔がすごく良かった。
2023/03/05
どらごん
白い嘘の作者だから、こちらも社会派作品かなと思っていたがだいぶ違って、難解だ。 もう一度読み返したい。
2024/09/18
f the minion
遂に完結。アオイのことは結局よくわからなかったな。最初は夢中で読んでたけど途中からあんまり乗れなくなっていった。いつからか思い出せないけど。
2023/09/13
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