村上朝日堂の逆襲 (新潮文庫)
村上朝日堂の逆襲 (新潮文庫) / 感想・レビュー
ヴェネツィア
1985年4月~翌年の4月まで「週刊朝日」に連載されていたらしい。なんと27年も前だ。その割には古さを感じさせない村上節だ。ただ、村上春樹に興味や関心がない読者は、あるいはつまらないと感じるかもしれない。多分に村上の身辺雑記的な内容でもあるし。私は楽しく読んだけれども。いずれも、とっても軽いタッチのエッセイだ。朝、起きて、いつものように走って、朝ごはんを食べてから、さあ今週のエッセイを片づけておくか、といった調子で書かれたのだろう。これはこれで、肩の力が抜けて軽快なエッセイに仕上がっていると思う。
2012/12/15
おしゃべりメガネ
前にいつ読んだかわからないくらい間があっての再読で、おそらく(ほぼ間違いなく)高校生の頃だったと思うので、約26年ぶりぐらいかなと。やっぱり村上さんのエッセイはほのぼのしつつも、ちょっとした哲学を感じますね。哲学はちょっと大げさかもしれないけど、なんというか生きざまというのか、美学というのか。書かれているのも80年代半ばなので、どうしても古くささや時の流れ感は否めませんが、その雰囲気がまた古きよき時代を感じさせてくれます。物事には色んな考え方があるんだなぁと改めて村上さんの視野の広さに刺激?を受けました。
2017/09/23
kinkin
村上春樹の小説を最後まで読み切れたことのない私が村上春樹のエッセイが好きだと書くと、小説のことを知らずして村上春樹を語るなかれとお叱りを受けそう・・・・しかしやっぱりエッセイは面白い。氏のスタンスは日常身の回りを淡い目で見て描いているからだと思う。淡い目ってどんな目というと自分的にはあんまりフィルターのかかっていない目のこと。だから読む方もあんまり肩こらず読めるのかも。それと表紙や本文の挿絵を描いている安西水丸さんと息ピッタリなことも読める理由。でも小説は私に読む力が足りないのだ。多分これからも・・・
2019/10/21
ケイ
「ノルウェーの森」の前、そして若いからか、随分と親しみやすい。文体も春樹流ながら、てらいがない。水丸さんの方が立場が上のように文章からも挿絵からも読み取れて微笑ましい。春樹氏は村上龍からもらった猫を飼っていた。ビルのベンチでふてくされていたら、「村上さん頑張ってください」と言われ「はい、頑張ります!」と答えた。鉛筆のFがセーラー服を着た女子高生と一度言われたらその妄想に囚われっぱなしになった。締切に遅れると印刷屋さんの家族に恨まれるような気がする…、など微笑ましい話が多い。
2014/03/11
らったった
また手にとりました(^^)ゆるい絵がまた、ほのぼのしてます。出版されたのが結構、昔ですね(*^^*)
2014/10/28
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