1Q84 BOOK2〈7月‐9月〉前編 (新潮文庫)
1Q84 BOOK2〈7月‐9月〉前編 (新潮文庫) / 感想・レビュー
遥かなる想い
交互に語られてきた青豆と天吾の人生がついにクロス…実は二人は同じ同級生だったというのは少し安易。「さきがけ」のリーダー少し不気味だが、今後の展開が楽しみである。
2012/05/20
zero1
【生まれ方は選べないが、死に方は選べる】村上作品らしく、天吾と青豆は大切なものを失う。ここで大切なのが【孤独感と繋がり】。「ねじまき鳥」の牛河が怪しさ全開で再登場。ふかえりの失踪が騒ぎに。父親の見舞いに行く天吾。読めば分かるが、交互に描かれる二人だが【均衡】などキーワードが両方に対応。青豆は銃を注文し緊迫の中、最後の仕事に向かう。リーダーの正体は?リトルピープルと異変が。転機となるこの巻は名セリフ多し(後述)。このウダウダした世界観は村上作品だけ。4に続く。
2020/01/17
tokko
とうとう読み終わってしまった。少しずつチビチビと読み進めていたのに。青豆が「さきがけ」のリーダーにストレッチを施した夜と、天吾がふかえりに「猫の街」を聞かせた夜は同じ夜なのだろうか?「夜」「雷」「森の奥に住むリトル・ピープル」…。「世界の終わり…」や「海辺のカフカ」を想起させるキーワードが出てきたけれど、後半ではどうなる?
2012/05/15
扉のこちら側
初読。物語なのか、現実なのか、何かが確かな重さを持って迫ってきている。眠るのが怖いような、不穏な気配。
2012/09/16
こーた
途中下車。療養施設で暮らす認知症の父を訪ねる電車の中で、天吾の読む『猫の町』という小説は(ドイツの作家の作ということになっているけれど)萩原朔太郎『猫町』が元になっているのは明らかだ。それは温泉街で列車を途中下車して道に迷い、いつしか「景色の裏側」へ迷い込む話だった。BOOK1の第1章、物語の冒頭で、青豆は三軒茶屋付近の首都高速で渋滞するタクシーから降りたことで1Q84年へと迷い込む。途中下車だ。物語はいつだって途中下車からはじまる。異界は裏側であり、どちらが本当というわけでもない、のかな。さあ後編へ。
2021/07/06
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