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村上春樹 雑文集 (新潮文庫)

村上春樹 雑文集 (新潮文庫)

村上春樹 雑文集 (新潮文庫)

作家
村上春樹
出版社
新潮社
発売日
2015-10-28
ISBN
9784101001678
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村上春樹 雑文集 (新潮文庫) / 感想・レビュー

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ミカママ

今まで読者の目に触れることが少なかった春樹さまの受賞のあいさつ、ジャズや翻訳周辺のエッセイなどをまとめた一冊。わたしにとっては、これは彼の既読作品の隙間をつなぎ合わせる接着剤?膠?的な作品集だった。まずは「壁と卵」(エルサレム賞・受賞のあいさつ)、もうこれだけでノーベル平和賞だろ?もしくはミカママ平和賞を差し上げたい。そして「ビリー・ホリディの話」、読み終わってカラダが震えた。わたしの生きている間に彼以上の作家は現れないだろうし、彼と時代を共にできたことに感謝、である。

2018/06/24

ムッネニーク

94冊目『村上春樹 雑文集』(村上春樹 著、2015年11月、新潮社) 小説家デビュー時から近年まで、村上春樹が書いたエッセイや超短編小説、文学賞受賞時の挨拶など、単行本未収録の雑多な文章を一つ所に纏めて収録したもの。 ものすごくマニアックな内容で、村上春樹のコアなファンに向けられたものではあるのだが、一つ一つの雑文は短いながらも読み応えがあり退屈しない。 巻末には安西水丸×和田誠の対談が収録。 〈もしここに硬い大きな壁があり、そこにぶつかって割れる卵があったとしたら、私は常に卵の側に立ちます〉

2023/10/25

はるを

🌟🌟🌟🌟🌟。「現代日本作家は二種類いる。村上春樹か、そうじゃないか。」以前ラジオで聞いた彼を高く評価した言葉。やっぱり何かこの人はカッコいい。俺にはない要素をたくさん持っているから二十代の頃から憧れてた。この作品も面白かった。サクサクッと読めるかなと思ってたが、読了後は読み応え充分でお腹一杯。これだけ内容の凝縮された作品を「雑文集」と言い捨てるイヤなカンジも村上節か…。笑。俺は落語で言うトコロの本題に入る前の所謂、枕詞が好きなので、特に「あいさつ・メッセージ」の章が笑えて何か好きでした。

2015/12/17

chantal(シャンタール)

村上さんの色々な雑文を集めたもの。エルサレム文学賞の受賞式に出席する事には当時のガザ騒乱のため、かなり非難が殺到したらしい。その受賞の挨拶「壁と卵」を読んでなぜか涙が止まらなかった。ああ、だから私はずっと村上文学が好きだったんだなと、初めて分かった気がした。村上さんが言うように文学で世界は変えられないかもしれない。でも、歌もそうだけれど、私や誰かの心にほんの微かではあっても、希望や勇気の明かりを灯す事は出来る。他の雑文も心揺さぶられるものが沢山。これからも素晴らしい作品を書き続けて欲しい。

2020/06/28

nico🐬波待ち中

お正月の「福袋」を開ける感じで読んでほしい…。前書きにある通り、色々な話の詰まったエッセイ集。お気楽に読んでいたけれど、付箋を貼りたくなる文章が続出!小説の最終的な判断を読者に委ねる話、歳を取ることについての話、翻訳の話、身体にいびつを感じたらバッハを弾く話、そして1995年に日本中を震撼させたあの話…読んでいて思わず唸ったりクスッとなったりしみじみしたりと色んな感情が沸き起こる。そして何度か出てきた「書き続ける」ことの大切さ。村上さんにはこの先もずっとマイペースに、思ったことを書き続けていってほしい!

2016/10/18

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