近代絵画 (新潮文庫 こ 6-5)
近代絵画 (新潮文庫 こ 6-5) / 感想・レビュー
U
ようやく。ひととおり読みはしたけれど、一章ずつボリュームが増してゆくにつれ、飲み込みが断片的になってしまった。しかしながら、最初の「ボードレール」だけでも響いた部分はおおいにあり、読み返すとさらに深まったので(気持ちに余裕ができたからかな?)全編再読したいと思う。『(中略)看板は、雨や風や太陽によって仕上げられるが、よく保護された美術館の名作は、来館者等の精神状態によって仕上げられる。どちらの仕上げが好ましいか。自然の暴力は、看板を変色させるが、教養の欺瞞は、名作を見る眼を変色させる。』(「ピカソ」より)
2015/06/21
しゅん
ボードレールの近代性についての論を頭に持ってきて、そこから各作家(モネ、セザンヌ、ゴッホ、ゴーギャン、ルノワール、ドガ、ピカソ)に章を割きながら関係を整理していく流れは明確。単純に文章がおもしろい。小林秀雄は才能ある男二人の友情(と決裂)がとても好きなんだなぁ。
2020/04/08
双海(ふたみ)
「今は、もう感動はない。だから、感想が湧くのである。感動には、叫びはあるだろうが、言葉はない。」(「ピカソ」:179頁)
2014/04/28
とす
とにかく読み終えることだけを目標に読み切った。内容はほとんど頭に入ってこなかった。読んでいて誰の話をしている章なのか分からなくなることが何度もあった。年を取って読み直したら分かるようになるものなのだろうか。
2016/10/09
しゅうせい
はじめて読んだ小林秀雄。文庫本に文字がびっしりで難しい言葉もあるのに、スラスラ読めたのが不思議。文体が詩的というか耳的?なのかな。読んでて自然と背筋が伸びてくる感じがした。きっと凄く耳が良かったんだろうなぁと思う。
2013/08/09
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