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浮雲 (新潮文庫)

浮雲 (新潮文庫)

浮雲 (新潮文庫)

作家
二葉亭四迷
出版社
新潮社
発売日
1951-12-18
ISBN
9784101014036
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浮雲 (新潮文庫) / 感想・レビュー

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kaizen@名古屋de朝活読書会

現代文学の代表作として学校でよく勧められた。 学生の頃読んだときには、ピント来なかった。 高校の国語教師の大野健二先生が入れ込んでいたので再読することにした。 他の同時代の小説を読み比べてみると、際立っていることが分かった。

2014/05/27

ykmmr (^_^)

文語から口語への橋渡し。しかし、文語が使われている時点で、やはり私には、読解が及ばない。父を亡くし、苦学する文三。その努力の末に官職に就くが、今度は失職。そんな中、許嫁(?)は要領が良いライバルに行ってしまい…。ライバルは意外に、文三を救おうとはするが、羞恥心ズタズタな文三は受け入れず…。登場人物のバタバタと共に、文語から口語に変化を遂げるが、そんなバタバタも、物語の筋立てがしっかり出来ている為、スムーズに行っている。坪内に共感・反発両刀使いをしながら、その思いを継承。次世代に与えた影響をもっと知りたい。

2023/01/26

優希

日本近代小説の先駆け的作品なので、文章が独特ですね。仕事も縁談も駄目になり、惹かれた相手と両思いだと思い込んで悩む様子を見ていると苛つきと初々しさの両方の想いに駆られました。狭い世界の中で描かれる内面の苦悩が緻密だなと。江戸文学がまだベストセラーと言われる時代にこのような作品が出たというのは画期的に思えます。

2017/03/04

みっぴー

主人公、内海文三のぐだぐだっぷり!親戚一家に居候するニート、THE悩める日本人の始祖と名付けたい。融通のきかない割には優柔不断で芯がない。里に残した老いた母を引き取りたいが、ニートに何が出来よう…やることなすこと全て裏目に出る文三、駄目すぎて愛さずにはいられません(笑)主要な登場人物はたったの四人ですが、この四人で百人分くらいの働きをしてくれます。人の心が浮き雲の如きことは、今も昔も変わらない絶対の真理。

2016/03/23

みつ

このところ明治期前半の小説を読んでいたこともあり、数十年ぶりの再読。同時代の他作品の中に置くと、この作がずば抜けて新しい世界を切り開いたことがよくわかる。言文一致の文章は先に進むにつれてよりこなれていき、とりわけ会話部分が生気に満ちる。登場人物はほぼ4人にしぼられ、中でも課長の一存でいきなり職を失う主人公のプライドは高くとも何とも煮え切らない性格が、要領のいい元同僚、冷たく当たる叔母、勝気な従姉妹と対比される。この主人公だからこそ内面描写が活きてくる。作者が途中で放棄したのは残念なようで、何となく納得も。

2023/11/17

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