この気持ちもいつか忘れる (新潮文庫 す 29-2)
この気持ちもいつか忘れる (新潮文庫 す 29-2) / 感想・レビュー
そる
あまりにも主人公カヤが無気力無関心で自分も人もつまらないと全てを見下しているので、その思考は間違ってないけど巻き込まれて嫌な気分になった。でもチカを好きだった時と沙苗に殻を破られてからの感情の変化は文章でも表されていていい方になった。すごい話だった。あとTHE BACK HORNとの完全音楽コラボがいい。こういうメディアミックス企画をいろんな人がたくさんしていってほしい!「「私達には、誰かの全てを分かってあげることなんて出来ない。全てを肯定してあげることも出来ない。出来るのは横に並んで歩くことくらい」」
2023/09/02
優希
恋愛小説を読むのは久々です。退屈な日々を過ごすカヤは謎の少女チカと出会います。不思議な少女チカが異世界の10人というのに惹かれました。そしてカヤの心にも変化が出てくるのが恋の力なのかもしれません。微妙にシンクロしあうパラレルワールドもののSF要素にヒリヒリする想いの切なさに胸が締め付けられそうになりました、
2024/05/19
よっち
退屈な日常に絶望する高校生のカヤ。彼の前に現れた爪と目しか見えない異世界の少女・チカと出会い、真夜中の邂逅を重ねてゆく青春小説。生きていることに希望を見いだせないカヤが偶然であった少女の存在。互いの世界に不思議なシンクロがあることに気づき実験を始める二人。かけがえのない日々で大切な存在だからこそ、どうしても許せないことがあって、それがあっさり失われてしまう恐ろしさを何度も突きつけられましたが、だからこそ忘れてしまおうとせずに手放さなくて良かった、そう思える時がいつか来ることを願わずにはいられませんでした。
2023/06/27
楽駿@新潮部
新潮の100冊/2023。品川図書館本。The Back Hornという音楽グループとコラボした作品。私には、この作品も、音楽の方もあまりしっくりこなかった。若き日に、絶対、ただ一つの恋と思ったとしても、その激しい思いも、消えてなくなる事はなくても、静かに風化してゆく。人は、過去にのみには生きられない。今を生きていれば、過去の友人や恋人は、次第に遠ざかっていく。言いたい事は解るが、前振りが長すぎたのかも。
2023/07/31
y--75
ローファンタジー。前半は主人公と異世界の少女との逢瀬と会話の繰り返し。犬云々のくだりは主人公の倫理面についてどうかと思った。個人的にはストーリー前半よりも後半の方に面白みを感じた。
2023/08/20
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