文豪たちの友情 (新潮文庫)
文豪たちの友情 (新潮文庫) / 感想・レビュー
佐島楓
「文豪とアルケミスト」などの一連の文豪ものからスライドしてきていただきたい作品。ネット全盛の現代とはまるで違う彼らの距離感に驚かされ、人間関係に微笑ましいものさえ感じられる。興味がある作家を見つけたら、巻末の「おすすめブックガイド」を携え、図書館や書店へGO!
2021/09/12
みやび
それぞれの文豪達の濃い交流関係や、意外な一面を垣間見る事が出来て、かなり面白かった。文豪ともなると、互いに投げかける言葉すらも文学的で美しかったりするので、それが却って微笑ましく、思わず笑みが漏れてしまう。明治から昭和にかけて、すごい文豪が同じ時代を生きて生活し、街を闊歩したり文学談義をしていたのかと思うと、なんて贅沢な時代だったのだろうと思う。互いを思い合いまた感情をぶつけ合い、時に殴り合ったりしながらも、心で繋がり生涯の友となる。破天荒で濃密な人生。今はもうどこにも彼らはいないのだなぁとふと思った。
2022/01/10
❁Lei❁
「文豪とアルケミスト」や「文豪ストレイドッグス」などから文豪に興味を持った方におすすめの一冊。恋愛にも似た熱い友情や、喧嘩を拗らせた歪な友情など、文豪たちの濃すぎるエピソードを知ることができます。さらに深く調べるための図書案内もついていて、文豪入門書として最適です。私は萩原朔太郎と室生犀星の「二魂一体」の関係性が好きです。
2022/12/17
coco夏ko10角
文豪たちの様々な文豪エピソード。男性の友情ってなんだか濃いなぁ。石川啄木、その状況で盆踊りってすごい。夏目漱石の葬儀の様子にこちらまで。
2021/11/03
たろさ
以前から読みたい本に入れていたが文庫化を機にやっと購入。どのエピソードも笑えたり切なかったり文豪たちの本気の友情が羨ましく思う。正岡子規の将来を案じた夏目漱石が「鳴くならば満月になけほととぎす」と書いた手紙が美しく、石川啄木は自分の勤める新聞社も焼かれた火事に盆踊り。三好達治の追悼詩や室生犀星の「供物」など友を悼む言葉も素晴らしい。内田百閒が「師のユーモアを唯一受け継いだとも言われる。」には妙に納得してしまう。最後におすすめガイドブックもあるので参考にしたい。
2021/10/05
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