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うちのレシピ (新潮文庫)

うちのレシピ (新潮文庫)

うちのレシピ (新潮文庫)

作家
瀧羽麻子
出版社
新潮社
発売日
2021-10-28
ISBN
9784101032818
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うちのレシピ (新潮文庫) / 感想・レビュー

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さてさて

『なに考えてんだよ。信じられないよ』、『お母さんには関係ないでしょ?』、そして『あいつも困ったもんだ、口先ばっかりで』と家族の中にもぶつかり合いは避けられません。しかし、家族とは最後に還る場所、心の安らぎを見る場所、そしてお互いの繋がりの中に自分の居場所を感じる場所でもあるのだと思います。そんな家族のことを改めて考える機会を与えてくれたこの作品。瀧羽麻子さんらしい、どこまでも優しく紡がれる物語の中に「うちのレシピ」というその書名が心の深い部分にじわっと染み渡っていくのを感じた、そんな素晴らしい作品でした。

2022/03/05

シナモン

結婚は本人たちにとっても親たちにとっても一大事。啓太と真衣は自分たちのやり方「うちのレシピ」で日々を紡いでいくんだろうな。それぞれの家庭の思い出の味がとても美味しそう。家族の形もいろいろ…心温まる一冊でした。

2023/05/27

レストランファミーユを舞台に、登場人物が繋がそれぞれ主役の話で繋がる短編集。主役が誰になるかで過去に戻ったり未来の話だったりするのに戸惑わず読めて読みやすい文体。出てくる人たちが皆素敵な人ばかりで温かい話でした。ファミーユの料理も美味しそう。癒やされました。啓太のお父さんみたいな、面倒見が良くて妻を自由に生きさせてくれる人理想だな。

2021/12/24

machi☺︎︎゛

子供たちの結婚により家族になった家庭の中の1人が語り部になり話が進む6編。時系列はバラバラだけど過去に何があったかなどよく分かり読みやすかった。真衣と啓太の育った家庭は全く違うタイプのものだけどそれぞれが親に愛されている、すてきな家庭だった。家庭の色もバラバラなら家のレシピもバラバラ。それぞれの料理に込められた大切な思い。私にも継いでもらえるような特別なレシピがあればいいなと思った。

2023/12/11

佐々陽太朗(K.Tsubota)

食にまつわる六つの心温まるエピソードで、ある二つの家族像を描いた連作短編集。家族って、つまるところ「思いやり」なのだな、というのが読み終えた感想。家族にも意見の相違とそれによる軋轢はある。それでも家族はその絆によってお互いを恕(ゆる)すことができる。もうひとつ家族に大切なこと、それは一緒に食卓を囲むことだろう。どんなに仲違いしていて気まずくとも食卓を共にする。手間暇をかけた料理を一緒に食べる。ただそれだけのことだが、それは家族の大切な儀式だ。時にそれは幸せの儀式、お祝いの儀式であり、癒しの儀式ともなる。

2022/02/22

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