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鳥居の密室世界にただひとりのサンタクロース (新潮文庫)

鳥居の密室世界にただひとりのサンタクロース (新潮文庫)

鳥居の密室世界にただひとりのサンタクロース (新潮文庫)

作家
島田荘司
出版社
新潮社
発売日
2021-02-27
ISBN
9784101033167
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鳥居の密室世界にただひとりのサンタクロース (新潮文庫) / 感想・レビュー

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Tetchy

TVでもおなじみ鳥居が両脇の建物の壁を突き破って突き刺さっている京都の錦天満宮が舞台。そして事件は献身の物語でもある。島田版『容疑者xの献身』とでも云おうか。私にしては珍しく密室殺人の真相と奇妙な大型振り子時計の謎についても解った。後者については実は自分も悩まされた現象だったこともある。しかしなんとも身悶えしてしまう事件である。時代を御手洗潔の若き日にしたことで、今の常識とでは眉を顰めるような違和感が横行していた昭和という時代性が色濃く出ている。島田氏が綴る市井の昭和年代史ともいうべき作品だった。

2022/02/17

ゆきらぱ

あー面白かった すみずみまで読んでしまったし、トリックも挿絵が欲しいとも思わず理解しました。なにせ島田荘司先生には本格部分の頭脳を司られてるので普段と違って理解度が速いのです。先生の密室系は寂しいのがもうひとつありましたね。「Pの密室」を思い出してしまった。あとクリスマスの季節の寂しい話も他にありましたよね。何だったか・・確か御馳走を食べに行ってそこで御手洗が悲しく謎を解く話が・・いや里美ちゃんシリーズだったかなーー

2021/03/04

かめりあうさぎ

御手洗潔シリーズ。御手洗が学生時代の事件。10年前の不可能犯罪(密室殺人事件)を解き明かす!謎解きの展開はシリーズらしさがありますが、事件の壮大さは少し欠けるか。トリックはミステリを読みつくしている読者には簡単だった印象。御手洗の出番ももう少し欲しかったので、総じて島田先生にしては物足りないと思ってしまいました。まぁでも面白かったです。

2021/03/24

タカギ

御手洗潔が医大生だった時の話。あれ…読んだことある…? それかテレビドラマか…? 20年以上前、御手洗に出会った時は御手洗はカッコ良かった。でも今見ると、どうも時代錯誤感が拭えない。女性観とか。もしかしたら、御手洗(と著者)は変わっていなくても時代が変わってしまったのかもしれない。著者は時々ネグレクト気味の子どもを出すけど、今では周りの大人たちは関わり方を注意しないと、逆に通報されそうだ。あとなんだかんだ、石岡君がいたほうが御手洗が引き立つ。

2021/09/22

LUNE MER

タイトルと内容のマッチング具合が如何にも御大らしさなのだが、とても泣ける話。謎の導入部分の外連味と真相の(アン?)バランス加減もまた島田荘司的なんだが、そこにある人間ドラマが作品の価値の90%くらいを占めている訳で、読み終えて「いい作品だったなぁ」としみじみ。御手洗が京大医学部に在籍していた昭和50年が舞台で、更に遡ること11年前に発生した事件の真相をあっちゅう間に解明。御手洗が真相に至った瞬間のシーンは占星術のセルフオマージュか?しかし学生時代の御手洗ってこんないい奴だったの?って(笑)

2021/03/05

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