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かきつばた,無心状 (新潮文庫 い 4-9)

かきつばた,無心状 (新潮文庫 い 4-9)

かきつばた,無心状 (新潮文庫 い 4-9)

作家
井伏鱒二
出版社
新潮社
発売日
1994-06-01
ISBN
9784101034102
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かきつばた,無心状 (新潮文庫 い 4-9) / 感想・レビュー

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Aya Murakami

図書館本。 福山文学館の展示によると本作に収録されているかきつばたを書いた勢いで黒い雨を書いたらしいです。なので黒い雨読む前に本作を読んでみることにしました。 季節外れのカキツバタ…。無念の訴えを表現したかったのでしょうね。 ワサビ泥棒の話は岩波文庫版の川釣りにも掲載されていたような…?客をコケにするバスの運転手の話やら滑稽ながらすさんだ戦中戦後の話もてんこもりでした。

2018/11/30

いの

「あぁどうしよう毛虫がおちてきたら…」大やら小から雑に埋め込まれている石段を恐々かけ登りながらわが家に帰る子供の頃を思い出しました。「無心伏」のなかの会話で楠の葉がテグス虫に食べられた話が出てきました。私がフッと思い出した木は楠の木ならず柿の木です。「美味しそうな柿がいっぱい」真下で眺める私に大人はよかれと思って毛虫の話を口にしたのでしょう。恐怖とか苦手は思いもよらぬところからやって来るのかもしれませんね。(今は柿は食べられます)。面白味がじわ~っと追いかけてくる短編集です。

2020/05/06

ワッピー

久々の井伏鱒二です。飄々としたなかに、じんわりとした温かみのある持ち味の15編。どの短編も滋味がある中で、不穏な空気感を醸し出す「かきつばた」の異色さ、「おんなごころ」の恐ろしさは格別です。提出レポートと兄への無心状を取り違えた話に憧れの女子学生との思い出を絡めた「無心状」や幕末ごろの武士モノ「河童騒動」「野辺地の睦五郎略伝」の厚い人情、部隊の戦死者を淡々と挙げていく「犠牲」は、亡くなった方への温かい目とは裏腹に上官への冷ややかな見方。乗客が故障したバスを押す「乗合自動車」に、日本人の人の好さを見ました。

2019/01/14

shimaosa

井伏さんの従軍記、犠牲、や日露戦争での話、ご隠居、の印象が強い。井伏鱒二は初めて読んだが前半に書きたいことを書いてさらっと終わるイメージ。それにしても芥川さんといい文壇において河童が出てくるとなんかおかしくなっちゃったひとが出てくるのね

2014/01/30

双海(ふたみ)

表題作のみ読了。かきつばたの狂い咲き、水面には女の死体…

2014/08/01

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