日本人の神 (新潮文庫 お 11-2)
日本人の神 (新潮文庫 お 11-2) / 感想・レビュー
双海(ふたみ)
私たちの祖先が考えた日本のカミとは、一体どのようなものか。八百万もいるという神たちは、マツリ(捧げ物をして祈る)を要求し、漂い動いてカミガカリし、ときに恐ろしい存在となってタタルこともある。インドのホトケや西欧のGodとの違いは?日本語の“神”という言葉の由来を遡りながら、日本人の精神構造、暮し方までを考える。国語学の達人による日本人のルーツへの旅。(カバーより)
2015/06/04
雲をみるひと
言語学の視点から日本の神を考察したもの。古代日本語の発音などディテールに入りすぎているからかすぐに頭に入らないところもあるが、宗教的な観点から日本史を分類類した上で仏教伝来前の日本語の神関連の語彙に近い言語を探すアプローチは学術的で、流れを掴むとすっと頭に入ってくる。精読したい本。
2020/04/05
nori
Mystery that language scholar believes same roots between Japanese and Tamili. If 縄文 people are close to Tamili, similarity may be found. But Dr. Ono did not refer about 弥生 Conqueror. How he think about Tagalog where nation is inbetween India and Japan.
2014/02/20
お萩
研究過程にある熱がそのまま伝わってくるようで、読んでいてこちらまで「おお」と熱くなれる。タミル語との関連、中国キリスト教で神の字を使わないという話、ホトケとカミについて…さらりと書いてるけれどどれも面白い。
2017/09/02
Hiroyuki Maegawa
出張で長時間のフライト中に読了。「かみさま」と「ゴッド」のニュアンスの違いにとどまらず、国家神道の成立の歴史と漢字表記の「神」の考察がすばらしい。宗教が密接に絡む中東と欧州を行き来する私には頭の整理になりました。日本語とタミル語の相似性という説得力ある議論も、大学時代に理論言語学をかじった私には気持ちの良い知的刺激でした。
2013/11/12
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