馬鹿一 (新潮文庫 草 57-10)
馬鹿一 (新潮文庫 草 57-10) / 感想・レビュー
カブトムシ
武者小路実篤は、私の世代にはよく読まれていた作家、思想家である。彼は若い頃にトルストイに傾倒した。志賀直哉とは2歳年下だった。志賀は、学習院という良家の子女の学校の中等科で2回落第して、同級生になった。志賀直哉は武家の出身、武者小路は公家の出身である。余計なことだが、私は農家の出身で、親父は農協に勤めていた。といっても昔は都会の銀行員で、田舎に帰って畑は母親に任せて、農協で得意な算盤をやっていた。さて、この頃人気の又吉さんが「友情」という武者小路のロングセラーを紹介したそうだ。私も紹介したい。読みやすい。
カブトムシ
開高健の講演を聴いていたら、武者小路実篤のことを「退屈な作家」「眠くなるような作家」みたいなことをそんなに悪い言い方でなく、親しみを込めて言っていた。開高さんの頃は、武者小路は「馬鹿一」なんかを書いていたのではなかったか?前に紹介した私より少し年上の三田誠広さんの講演テープでは、真面目に武者小路を論じている。私も同じで「馬鹿一」も読んだ。私の高校の時の友逹も同じ。開高健は、戦場に出掛けて行ったり、外国で大物の魚を釣り上げたりテレビによく出ていた。開高健と三田さんの2本の講演テープを聴いて感じたことである。
双海(ふたみ)
他の作品でも新装版は武者さんの絵ではないんですよね。勿体ないなぁと思います。
2014/07/26
kaizen@名古屋de朝活読書会
武者小路実篤というと「馬鹿一」だと思う。 武者小路実篤を読み始めた最初の頃に読んで、 自分のための文学だと思った。 夏目漱石や芥川龍之介もすばらしいが, 自分のための文章という気がしない。
2012/02/15
905
とても良い物を読んだ。これに涙できる自分で良かった。
2014/08/07
感想・レビューをもっと見る