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人生論・愛について (新潮文庫)

人生論・愛について (新潮文庫)

人生論・愛について (新潮文庫)

作家
武者小路実篤
出版社
新潮社
発売日
1969-11-27
ISBN
9784101057132
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人生論・愛について (新潮文庫) / 感想・レビュー

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takaichiro

武者理想論の集大成「人生論」。好き嫌いは別として理想論は必要だ。社会の実情を反映しないまやかしだったとしても、本来どこに進むべきかを思う意識を覚醒し、そこに向かう羅針盤がそこにある。心強い。本書では青臭い論説がずっと続く。ホントにそうかと批判的に読むこともできるし、「武者さんはそう考えたのね、ナルホド」と呑み込んで、自分の理想論を打ち立ててもいいだろう。生きること、愛、美、性欲や恋愛、お金を稼ぐこと、そして勉強や芸術まで、人間活動のそれぞれに光を当て、理想を説く。背筋がピンとなり、とても清々しい気分だ。

2020/02/08

優希

理想主義の真髄が語られていると思いました。いかに生き、いかに思いを現実投影する決意を持つか。その考えはあまりに高尚で何だか置いてけぼりをくらったような気分になります。かなり難しく物事を考えるだけの生涯だったことが伺えました。

2017/02/25

冬見

綺麗事だとも理想論だとも空想的だとも思うけれど、彼の言葉を追ううちに信じたくなる。自分のなかにあるものを。世界の美しさを。この人の文学は私に、もしかしたら生きていけるかもしれないと思わせてくれる。ずっと好きな作家で、どういうところが好きなのだろうとずっと考えてきた。今回、また新たにこういうところなんじゃないかしらと思ったことがあったので書き残しておく。誰かを馬鹿にするような視線がないところ。そして、そういう視線を誘導するような書き方をしないところ。押し付けを感じさせないところ。どこまでも誠実であるところ。

2019/02/04

wistful

人類は今でも進歩途中で、ちゃんと社会の仕組みを変えればこの先病的な社会はきっと良くなるはず、個人のためではなく人類の幸福のために行動せよというようなことが書かれている希望に溢れた理想論が多かった。▶︎人間の目的は健康にあるのではなく、地上でなすべきことを完全になしてゆくにある▶︎不治の病気の人や、不具になった人はその不幸をいつまでも嘆くよりも、勇ましく諦めて、許された範囲で自分の成すべきことをすべき。超人的な力をあらわし、普通の人では出来ないことができるだろう

2023/10/12

E

随所に名文あり。途中の若干宗教めいた部分は共感できず、読み進めるのが苦しかったが、概して素晴らしい理想と人としてあるべき姿を学ぶことのできる良書だと思う。シンプルだけれど、深い。

2014/11/30

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