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しあわせのねだん (新潮文庫)

しあわせのねだん (新潮文庫)

しあわせのねだん (新潮文庫)

作家
角田光代
出版社
新潮社
発売日
2009-03-02
ISBN
9784101058252
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しあわせのねだん (新潮文庫) / 感想・レビュー

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ミカママ

今まで読んだ角田さんのエッセイの中でも、一番しっくりくる作品でした。私は彼女の言い回しがとにかく好きで、自分の書き言葉もいつの間にか似せているようなところもありまして。「旅行先では、自分の財布を開いて初めて愉しめる」には全く同意。それにしても角田さんが十年以上家計簿つけているとは...。

2016/09/11

エドワード

「立ち食いそばって忙しい人のためにあるんだよ!」と大発見をする角田さん。「お金がないんです。」と頼む女性に<すわDV夫から逃げてきた!>と千円渡す角田さん。素晴らしい洞察力ですね。モノの妥当な値段の感覚、間違ってないです。私も金は無くとも本とレコードだけは買わずにいられない。映画館へ行かずにいられない。20代から50代の今に至るまで変わらない。お陰様で恥ずかしながら中身だけはある人間になれました。「豊かであることはお金があることでは決してない。」と言う彼女が書いたのが「紙の月」。もうすぐ公開。楽しみです。

2014/11/01

じいじ

 角田光代が日常を綴ったエッセイ、大変面白かった。角田さんの人生観、少しばかりの天然ボケ(失礼!)と面倒くさがりな気性がいい味わいです。「自分でも恐ろしくなるくらい、私は短気だ」と仰るところは私に重なり好きになりました。「人を待つのが苦手。自分が待たせる側になると、心配と恐怖を感じる…」は、もろ手を挙げて共感です。旅を好み、仕事を愛し、食いしん坊の角田さんから生きるエネルギーをいただきました。最後に苦言をひと言―角田さんは酒、タバコが大好きだそうですが、健康のためにほどほどに抑えられることを望みます。

2016/09/17

みかん🍊

20年近く前に刊行されたまだ角田さんが30代の頃の家計簿エッセイ、金銭感覚や何にいくら使える、自分の幸せのための値段はそれぞれ、まずいラーメンは私も味にうるさい方ではないが一度インスタントの方が余程おいしいというラーメンにあった事がある、しかし美味しいラーメンよりあの不味いラーメンを覚えているから不思議だ、9800円×2にはほろり角田さんは親孝行なんだね、それでも最悪だった宿の事が高級ホテルより一番覚えている、あれは酷かったと思い出に残るもの。

2023/02/10

びす男

食わず嫌いしていたエッセーという分野。読んでみたら面白かった。筋も起伏もない日常に、小さな発見が潜んでいる■僕らがのぞき見る作家さんの生活は、意外につつましく、会社員っぽい。でも、些細なことに面白さや趣を見いだすことで、値段以上の何かを引き出しているようだ。「わかる」とか「えー」とか、読みながら反応しっぱなしで退屈しなかった■「二十代のとき使ったお金がその人の一部を作るのではないか」の言葉に唸らされる。文章のタッチこそ軽やかだが、洞察は深い。これからもエッセーに手を出そうと思えた。最初がこの本で良かった。

2018/01/29

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