もう一杯、飲む? (新潮文庫)
もう一杯、飲む? (新潮文庫) / 感想・レビュー
mae.dat
9人の作家さんに依るアンソロジー。超短篇から若い頃の体験を綴ったエッセイ風のもの迄、バラエティに富んでました。印象的なのは、越谷オサムさんの『カナリアたちの反省会』ですかね。越谷さんは下戸なそうで、お酒に纏わる短篇の依頼を受けてしまったけど、締め切り直前まで筆が進まないと愚痴る始末なんですよ。とんでもない酷い物をぶち込んできたなぁなんて思いながら読んでいた訳ですが、最後はなんだか逆転劇が起こりスッキリと締めてくれて。実話ベースなのか創作なのか、どちらでも構わないですね。一風変わった面白い作品と思いました。
2023/05/11
おしゃべりメガネ
9人の作家さんがそれぞれの個性をいかんなく発揮して書いた「お酒のある風景」を楽しんで読ませてもらいました。はじめましての作家さんもいて、飽きずに読了できました。個人的にはやっぱり角田光代さんと島本理生さんの作品がぶっちぎり&ダントツで良かったです。その二人(二編)読むためだけでも、十分に値があるかなと思います。朝倉かすみさんはもう少し期待してましたが、ちょっと残念で、越谷オサムさんのは全然ハマれず、もっと残念。最初のお二方(角田&島本)が良すぎただけに、後半はちょっと流し読みモードになってしまいました。
2021/06/26
あすなろ
うむ、作家の方々と忌憚なく一杯飲むとこんな感じの話にそれぞれなるんだろうなぁ、というアンソロジー。それぐらい決められたものはなし、というのが本書の特徴か。もうこれは読み手の方も居酒屋のツマミのような形にて(大変失礼かもしれぬが)、好きな部分を早くも遅くも好きに読んで行けば良いと途中で思ったのである。そうして捉え、数編面白いものがあったな。一夜の酒呑み話として。なお、個人的には文学的に共に初読みの島本・燃え殻氏の作品が良かったかな。角田氏のは言うまでもなく良し。
2024/08/23
Nao Funasoko
短編アンソロジーは時間つぶしにいいし、未読作家との思いがけぬ出会いもあるのでそれなりに良さはある。 9作の中では、越谷オサム「カナリアたちの反省会」が印象に残ったが、似たようなエピソードはかつてYumingが自身の作詞風景で語っていたような記憶があるな。 それにしてもこのアンソロジーのテーマ。。気兼ねなく外飲みできないこのご時世にマッチするのかしないのか。あー、外飲みしたい。
2021/09/12
サンダーバード@永遠の若者協会・怪鳥
はっきり言ってタイトル買いの一冊。「もう一杯、飲む?」のタイトル通りに「お酒」をテーマにしたオムニバス。ちょっと大人の恋愛小説あり、エッセイあり、中国の古代の銘酒の話もありと、バラエティに富んでいる。お酒の楽しみ方は人それぞれ、そしてお酒の失敗も人それぞれ。(笑)★★★
2021/06/14
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