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真実一路 (新潮文庫)

真実一路 (新潮文庫)

真実一路 (新潮文庫)

作家
山本有三
出版社
新潮社
発売日
1950-06-01
ISBN
9784101060019
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真実一路 (新潮文庫) / 感想・レビュー

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Willie the Wildcat

心底からの真摯な想い。言葉にしない/できないことが、誤解や先入観につながる。それらが解きほぐされることなく、最期を迎える両親。救いは、義夫が”犠牲”となることなく、自力で引き寄せた疾走。心底の想いを形にした瞬間であり、ここに著者の願いもある気がする。但し、誤解を恐れず言えば、真実に向き合うことで他者、実子を苦しめることの妥当性の是非は問わざるを得ない。言い換えれば、子供たちの”真実”は誰が受け止めるのだろう?子供たち自身?それも酷な話ではないだろうか。

2018/07/04

優希

人生を「真実一路」としていながらも傷ついていく人々。そこには不幸だけれど真摯な姿が描かれていました。小学校の図書室にありそうですが、深い大人の話です。辛さと重さを感じながらも、自らの信念をしっかり持つことの大切さを教えているような気がしました。

2023/06/07

セロリ

むつ子、なんなの?なぜDV男から離れられないの?その気持ちがわからない。確かに好きな男を一途に思って一生を終えたむつ子は、幸せといえるのかもしれないが、殴られない方がいいに決まってる。そんな納得の仕方はないだろうと思う。人には人それぞれの真実があり、それを一路と進むこと、それはひとつの美学ではある。この物語では、とうとう最後まで誰の幸福も見届けることができなかったけど、義夫が走るその先に、義夫なりの真実一路があると信じたい。

2022/07/27

ともくん

それぞれの真実を探して、もがき苦しむ。 小学生の義夫も自分なりの真実を見つけようともがきながら成長していく。 生きていく上で、もがき、傷つくことも大切だと思わせてくれる。 何が真実かは、自分で見つけ出さなくてはならない。 不朽の名作。

2018/06/11

tomatobook

真実一路、その意味を深く考えさせる一冊。むつ子には死んだ恋人への真実一路があり、義平には恩人への真実一路がある。うそのほうが真実よりもっと真実のことがしばしばある。義平の遺書のシーンは一番感動的。まだ子どもの義男には理解できないことが多いが、どうか悲観せず真実一路に生きて欲しい。

2021/05/10

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