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風琴と魚の町,清貧の書 (新潮文庫 は 1-4)

風琴と魚の町,清貧の書 (新潮文庫 は 1-4)

風琴と魚の町,清貧の書 (新潮文庫 は 1-4)

作家
林芙美子
出版社
新潮社
発売日
2007-07-01
ISBN
9784101061078
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風琴と魚の町,清貧の書 (新潮文庫 は 1-4) / 感想・レビュー

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メタボン

☆☆☆☆ どの短編も貧乏生活を描いているが、女はたくましく、男は情けない。特に良かったのは表題作の他に「魚の序文」「清貧の書」「馬の文章」。「人生賦」は最も林芙美子の自伝っぽい作品。蔦温泉を舞台に大町桂月の歌も出てくる「山中歌合」は青森弁や牛たちの様子がどこかのどかで楽しい。

2021/12/27

ゆか

いつの時代の話なのか、明治?放浪の親子のお話で、貧乏だった頃の日本の中でも、更に貧乏な暮らしをしている親子。大きな事件が起きる訳でもない。何も起きない。ただ、ずっとお腹が空いてる女の子の話。淡々としているのに、何となく心に残る。

2019/01/25

西野友章

「清貧の書」 毎日が一時しのぎばかりの生活。それでも結婚3回目の絵描き男は、「私」の心をちゃんと考えてくれる。「私は今朝から20銭を握ったままぼんやり庭に立っていた」社会の底辺で明るく生きる姿は清々しい。この空気感が心地いい。貧富の差が激しい社会の中では、物質的な豊かさを求めがちだけど、精神的な安定や人としての尊厳の方が貴重だと伝えているのか。「放浪記」は辛かったけど、「風琴と魚の町」「清貧の書」は逞しい。(この年満州事変)

2018/04/22

fseigojp

晩菊(後期短編集)とは、また味わいの違う初期短編集 実は講談社文芸文庫のこれを登録したかったのだが見つからず感想を書くのだが、講談社文芸文庫の中沢けいの解説が実にすばらしい それだけで立派な評伝になっている 亡き母も、私立女学校を出ていることを生涯の誇りにしていたが、林芙美子もそうであり、一気に肩入れするようになった

2015/08/23

バーベナ

日銭が入ればお米が買える、その日暮らしの少女時代。大人になっても変わらず。一緒に暮らすのは、何故か稼ぎがなく屈折した男ばかり。果てには、縁の薄い家族まで見事にたかってくる。でも、途中で生きることを投げ出さない。飢えや焦りを味わいながら読む。

2018/09/21

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