事件 (新潮文庫)
事件 (新潮文庫) / 感想・レビュー
遥かなる想い
少年が起こした殺人の審理を中心に描く。次々に新事実が明るみになり、ミステリとしても 面白く大ベストセラーとなった。映画化・ドラマ化もされたはずである。
てつ
再読です。やっぱり名作ですね。読みごたえがありました。
2018/08/23
goro@80.7
少年による明確な殺人だと思われた「事件」が、裁判が進む中で意外な様相を呈してくる。読む前から菊池弁護士役は若山富三郎しか頭にはなく、その昔のドラマを再現しているかのようにページをめくる。人を裁く限界の中で何をもって罰とするのかが良く描かれた物語であります。真実によって裁かれるものにならない怖さもあり被告人の恐怖も感じるし苦悩する姿も胸に迫る。一生消えない罪を背負って生きられるのかこの物語のその後の人生を考えた。
2016/06/01
fseigojp
ドラマ原作 これで法曹を志した人も多くいたことでしょう しかしフランス文学者が、こういう本を書く意味が未だによくわかりません そういう意味ではレイテ戦記もそうですが。。。
2015/09/24
James Hayashi
法廷小説の傑作と言われるもの。上田宏、当時19歳と4ヶ月。同棲相手の姉を殺害容疑で逮捕。予め犯人はわかっており自白もしているため、かなりオーソドックスな書き方で淡々と進んでいく公判の様子は物足りなさを感じた。しかし有能な弁護人の活躍は目を引き、ドラマティックな公判は躍動性を感じた。著者自身が推理小説として認識されたことに驚いているが、裁判の実像を描き、法廷での人間模様を描いていることを考えれば、昭和の大作と言われることに何の疑いも持たない。日本推理作家協会賞受賞作。
2015/09/28
感想・レビューをもっと見る