KADOKAWA Group

Facebook X(旧Twitter) LINE はてブ Instagram Pinterest

永遠の都〈1〉夏の海辺 (新潮文庫)

永遠の都〈1〉夏の海辺 (新潮文庫)

永遠の都〈1〉夏の海辺 (新潮文庫)

作家
加賀乙彦
出版社
新潮社
発売日
1997-04-25
ISBN
9784101067070
amazonで購入する Kindle版を購入する

永遠の都〈1〉夏の海辺 (新潮文庫) / 感想・レビュー

powerd by 読書メーター

遥かなる想い

約1週間の出張期間を利用して、久しぶりに「大河小説」を 読んだ。 快い 読了感に浸っていたのを覚えている。 時代は、昭和10年から 昭和22年まで、226事件から 敗戦直後までの 3家族の 変転を 描いたもので、時局がら 暗い時代へと突入していく、あたりの 雰囲気が特によく 伝わって くる。 時田利平、初江、夏江 などを 軸にしながら、人の夢、恋、 憎しみ、破壊、等を 埋め込んでいって 時代を 写し込んでいるあたり、 長編小説が 好きな人には お勧め。

2010/07/04

松本直哉

二二六事件の直前までの、中国ではすでに事変という名の戦争が始まっていても、まさか本格的な戦争など起こるはずがないと思われていた最後の平和な時代を象徴するのは、タイトルの示す夏の海辺の場面で、鎌倉の夏の海の描写、花火と盆踊り、踊りの輪から抜け出して密会するところが印象的。日露戦争での軍功を誇りにする元軍医の病院長時田利平の野心的で独断的な個性を核にして、その子どもたち、孫たち、親戚と広がる人物の群像を、悠々と流れる大河のような筆で描き出す。物語は始まったばかりなのに、すでに危うい予感と予兆に満ちている。

2024/08/31

かおる

何が面白かったかと聞かれると困るのだけど、何だか読み進めずにはいられない作品だった。昭和初期の家族の姿が、ありありと目に浮かび、どこか現代に通じる不思議な共感が散りばめられている。しいていうなら、文章そのものが面白い。そんな本でした。長編7巻、頑張らなくてもどんどん読めてしまいそう。楽しみ。

2015/11/16

湖都

昭和10年の東京が舞台。海軍あがりの外科医・時田利平とその娘たちが主人公と思われる、大河小説第1巻。少し『楡家の人々』を思い出す雰囲気。利平は面白い人間で、自らの盲腸(?)の手術を、一番腕がいいからと自分でやってのける。常人ではない。利平の次女・夏江と敬介の恋とその顛末は、昭和初期とは思えない。また、長女・初江の不倫は悲しい予感しかしない。まだまだ序章だ。

2017/12/06

uchi

期待以上の面白さでした。1日で読了。時代も激動のなか、全7巻も長くないかも。

2020/08/15

感想・レビューをもっと見る