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永遠の都〈2〉岐路 (新潮文庫)

永遠の都〈2〉岐路 (新潮文庫)

永遠の都〈2〉岐路 (新潮文庫)

作家
加賀乙彦
出版社
新潮社
発売日
1997-04-25
ISBN
9784101067087
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永遠の都〈2〉岐路 (新潮文庫) / 感想・レビュー

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遥かなる想い

永遠の都第2巻。 時代は、226事件の直後の 暗闇の時期。 脇敬介は、百合子と結婚し、 失意の夏江は中林医師の妻に。 このあたりの心理描写が いかにも大河小説で上手い。 日本が暗黒の道へと進む中、 菊江の死、時平の後妻となるいと、 そして、初江は央子を出産。 2巻は時田病院の中の複雑な 人間関係が中心だが、昭和初期の 時代背景が色濃く反映され、 破滅へと向かう一族の 日々がなぜか読者を離さない。

2014/03/30

湖都

第2巻は二・二六事件から始まる。というか、2巻の半分はこの時の一家の人々の行動についてだ。一家は日本史における大事件と共に、家族の一大事を迎える。利平の妻・菊江の死をもって、病院は変わり、家族もまた変わっていく。次女・夏江は中林医師と結婚し病院を守る意志を明らかにするが、様々な困難に阻まれ疲れ果てる。長女・初江は甥と密会し、身籠もる。初江の夫は、身籠った妻を残し世界一周旅行に出かける。父・利平は妻の遺言を無視し、愛人を後妻に据える。一家の運命が変わるたくさんの選択がなされる岐路である。

2017/12/08

uchi

226事件前後の東京。ますますどろどろしそうな展開へ、3巻へ進みます。

2020/08/23

Narumi

二・二六事件を、同じ聯隊ではあるものの蜂起に加わらなかった敬助の視点で細かく書かれているのも興味深いのですが、この巻はなんといっても院長の愛人「いと」。基本的に院長の娘たちから見て書かれているのですごくイヤな人のように見えますが、彼女もある意味犠牲者というか、この流れになってしまうとこう振る舞うしかない。頭がいい人のようだし、例えば現代に生きていたら男性に頼らなくても生きていけるタイプのように見えます。それは初江も妹の夏江もそうなのですが。

2018/06/30

kiiseegen

ナラティブ多様の一端か、巻頭から早速始まる2・26事件が時間列で書かれてる。と、思えば元に戻ったり・・・主観が変わったり忙しい。章題が「岐路」だけに意味深な展開で嫌な予感を残す。

2014/06/18

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