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ある一日 (新潮文庫 い 76-11)

ある一日 (新潮文庫 い 76-11)

ある一日 (新潮文庫 い 76-11)

作家
いしいしんじ
出版社
新潮社
発売日
2014-07-28
ISBN
9784101069326
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ある一日 (新潮文庫 い 76-11) / 感想・レビュー

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りゅう☆

130Pほどしかないのに、慎二と園子の2人の間で繰り広げられる空間の描写が様々な言葉で溢れている。だからなのか、ちょこちょこ読みではなく集中して読まないとなかなか頭の中に入りにくい。アニメで映像化されたらもう一度読み直してみたいかも。まつたけやはもを食べた時にこれほどの壮大な表現で描けるってある意味すごい。43歳で初産。そのバースプランにこだわって頑張った園子。出産シーンなんて、傍から見たらこんなに壮絶なのね。いや、確かにハンパない痛さを伴うけど。っていうか慎二って…?これって実話に基づいた物語なのかな?

2015/10/28

ぶんこ

43歳の園子さんが、初めての子を産み落とすまでの1日のドキュメント風小説。もっと素直に書かれている方が分かりやすくて好みですが、著者の表現力には脱帽です。あちこちに蔓を伸ばす植物のように、話がとんでいくので、ついていくのが大変でした。私自身がお腹の子の心音が聞こえなくなったという体験をしているので、園子さんの出産への強い思いや、高齢出産の自然分娩にも共感出来ると思ったのですが、著者の文章ではリアルなようでいて抽象的な感じでイマイチ入り込めず残念です。

2016/05/30

Shoji

タイトルは「ある一日」。 読み始め、あぁ、臨月の妊婦の平凡な一日をシュールに書いてるのか、と思った。 物語後半でガツンとやられた。 出産シーンは圧巻であった。 しかし、同時にグロテスクもあり少し胸焼けも。 でもエンディングでは感動。 主人公が、母性を持った女性であること、母親になる偉大さ、夫のこと、女性目線で綴られており感動。 あんな痛みを経験するなんて、世の中のすべての経産婦は偉大である。

2016/01/26

coco

出産の一日を切り取ったお話。母親が経験する痛み、胎児の戸惑いが迫ってくる。自分も色々な光と音、匂いに包まれているような気分になった。141ページと薄いけど、濃かった。。最後のバースプラン、ステキです。

2014/08/25

niisun

『ぶらんこ乗り』『トリツカレ男』『プラネタリウムのふたご』と、これまで読んできた、いしいさんの作品とはちょっと趣の異なる作品。 うちと一緒で、流産を経て43歳で初産の夫婦が主人公。出産前後の一日を描いた話ということで、『きょうのできごと』のようなのんびりした話かと思いきや、夫婦の過去と現在、現実と思念の世界を行き来する、わりと慌ただしい話でした。出産という人生の一大イベントに直面した夫婦がみる夢うつつな一日が、いしいさんらしい不思議な世界観で描かれています。生まれでる命の視点まで描くのは予想外でしたねぇ。

2016/11/02

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