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舞いの家 (新潮文庫 た 15-3)

舞いの家 (新潮文庫 た 15-3)

舞いの家 (新潮文庫 た 15-3)

作家
立原正秋
出版社
新潮社
発売日
1974-07-01
ISBN
9784101095035
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舞いの家 (新潮文庫 た 15-3) / 感想・レビュー

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遥かなる想い

能楽の家に生まれた たおやかな三姉妹の物語である。能の世界で生きる人々の内面を 抑えた筆致で描く。綾・類・園が織りなす 愛憎の形は 不可思議で、 昭和の女性の勁さを感じるのだが… 綾の夫 道明をめぐる修羅場の中、綾の 豹変と哀しみが 印象的な作品だった。

2018/10/08

nakanaka

能楽の宗家である室町家の人々の悲劇を描いた作品。室町家の長女・綾と若くして能楽の天才と称された夫・道明を中心にまさに泥沼の様相を呈した人間関係を描いているわけですが、名前すら出てこない幼い子供たちが可哀そうでなりません。道明は能楽師という芸術の世界に生きる男であるが故に呆れるほどの節操の無さも芸の肥やしということなのでしょうか。結果的に道明は精神を病み身を亡ぼすことになるわけですが当然だと感じました。頭では理解しながらも欲望の深みに嵌っていく様は恐怖すら感じます。

2018/12/24

金吾

○救いのない話ですし、腐りきっていると感じる人もいましたが、著者の美しい文章や教養を感じさせる描写により話全体が静かに流れていくように感じました。

2023/12/24

yasumiha

能楽室町流宗家の綾、類、園の三姉妹と先代から弟子ながらも、たぐいなき達人と嘱望された綾の夫道明との愛欲と破滅を、立原正秋氏独特の美しくも人間の内に潜む醜悪を描いた作品。宗家を背負う長女綾の凛とした立ち振る舞いが、美しくも悲しすぎる。立原氏の艶麗で美を常に意識した筆致は好きだ。

2021/06/19

fu-ji-wo

救いようがないけど、こうなるしかない気がする。 芸術家の苦悩は深い。

2014/05/24

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