不毛地帯 1 (新潮文庫 や 5-15)
不毛地帯 1 (新潮文庫 や 5-15) / 感想・レビュー
TheWho
元大本営参謀の主人公が、終戦後シベリアに11年も抑留され復員後総合商社に就職し、ビジネスの世界を戦場として戦った男の生き様を綴った全4巻の物語。CATVで唐沢版のドラマを観て原作を読み始めた。とにかく過酷で非道なシベリア抑留時の描写には、衝撃を受けた。私の母方の祖父もシベリア抑留で亡くなった事も相まり戦慄が走る想いであった。そしてその現実を知らない現在の我々に対しての著者のメッセージとも思えた。次巻からのビジネスでの戦いが楽しみです。
2015/12/31
研二
前半のシベリア抑留に関するところは、いろいろな資料に出ている抑留・取り調べ・拷問・強制労働・炭鉱事故といった強烈な出来事をすべて一人で体験したことになっていて、「あれだけ大変な経験をしていても生きていて不思議だなあ。主人公は不死身の男になのかいな」と思った。後半は、商社の仕組みやジェット戦闘機の解説のようになっていて、小説というよりも解説書のような感じがした。第1巻を読んだ限りでは『暖簾』から『白い巨塔』までの山崎豊子の小説に比べると妾・愛人や娘婿が出てこないこともあり、持ち味が出ていないと思う。
2017/06/06
かおりんご
シベリア抑留の場面で、とっても心が痛くなって読むペースが落ちてしまったけれど、めちゃくちゃおもしろかったです!早く次の巻を手に入れねば。これからの壹岐さんが気になります。
2013/07/26
Matoka
やはりさすがの山崎豊子!この人本当にすごいっ!取材力もさることながら人物の作り込みがもはや職人芸。読み始めて数ページで一気に物語の中に引き込まれる。シベリア抑留中の日本人同士の潰しあいが読んでて本当にせつなかった。圧倒されながら二巻へ。 後半は帰国後の商社時代の話がメインに。分厚さと重いテーマを物ともせずに読ませる力はものすごい。これだけの作家さんってなかなか現れないだろうな。
2018/12/28
R.Hand
シベリア抑留から商社マンへ再スタートした主人公。凄惨なシベリアでの体験は私の想像を超えるものであろうと思う。ドラマも見ていないので今後の展開が楽しみです。総評は全巻読了後に。
2015/05/23
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