不毛地帯 2 (新潮文庫 や 5-16)
不毛地帯 2 (新潮文庫 や 5-16) / 感想・レビュー
James Hayashi
自分も学生時代憧れた商社であるが、この時代の彼らの活躍には瞠目する。 貿易ばかりでなく政治家との繋がり、金と人材を武器に多方面にわたりアンテナを伸ばし仕事と利益を求めている。しかし日本の成長と経済の発展にワクワクするという記述でなく、影めいた要素を強く描いているので重厚さを感じるが、善悪の悪をかんじる。
2017/03/15
TheWho
2巻に入り、いよいよ商社マンとしての主人公の活躍が主題となる。入社後配属された繊維部での狼狽から、航空機部へ異動し防衛庁の次期戦闘機選定の商戦に巻き込まれていく。その過程で参謀時代に培われた類まれまな戦略と人脈により商戦を勝ち抜くが、謀略とも云える商術と友人の死に悩み抜く。その後会社の参謀本部とも云える業務本部を率い会社の近代化に推進し短期間で常務に迄昇進するが、社内の軋轢と妻の事故死が相まり主人公の苦悩が衝撃的であった。妻の死から逃げる様に米国赴任をする次巻が楽しみです。
2016/01/05
Matoka
平成最期の年に昭和の世界にどっぷり浸る。読むのに時間がかかってしまったけどなんとか読了。これでまだ半分なんて壹岐の人生どーなってるんだ!4人分くらいの人生を凝縮して生きている感じ。それにしても政治家ってこんなに酷いもんなんだろうか。
2019/01/04
toshi
(メモ)ロッキード事件を連想させるような自衛隊機の売り込み。その7年後スエズ運河を巡る情報合戦。
2018/01/12
研二
第2巻から、主人公が登場しない場面が増え、とりらかと言えば一代記タイプから群像劇タイプに近い小説にかわる。この巻では、航空機商戦の話と会社内部のスタッフ部門とライン部門の対立の話が中心。航空機商戦の話は、密談・交渉の場面が多く、『華麗なる一族』に近い雰囲気があると思った。が、自分は、後者の会社の内部対立の話の方が面白かった。全社的な方針を決める会議を開くと、全社的なことよりも自分の部門が人手不足・資金不足であることを口々に言い始めるというのは、ありがちなことで、この時代もそうだったんだな。と思った。
2017/06/11
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