不毛地帯 3 (新潮文庫 や 5-17)
不毛地帯 3 (新潮文庫 や 5-17) / 感想・レビュー
James Hayashi
もちろんフィクションである事は知っているが、このように時代の波に乗り経済発展著しい日本で、貿易の要として活躍した商社で出世していく壱岐正に人間味を感じなくなってきた。wikiの瀬島氏の経歴を見ると駐米を別としてかなり似通っている。つまり瀬島氏の半生記をベースにしているようだが激しい。社外ばかりでなく社内での蹴落とし、語学、人間関係、外交、情報収集など寝ている暇もない。ドラマが良くできていたため、それを思い出しながらの読書となっている。最終巻へ。
2017/03/16
TheWho
3巻に入り、米国に赴任した主人公は、FX(次期戦闘機選定)後の日米自動車業界提携や中東石油開発など国際経済戰爭の最前線での奮戦へと展開していく。米国に赴任した主人公は、米国自動車メジャーと経営不振の日本メーカーとの提携を推進するが、社内軋轢を生み主導権を剥奪される。しかしライバル商社に敗退、敵対派の副社長の病気が絡み専務へと昇進、実質的に社内№2と呼ばれる迄になる。戦後高度成長時代の商社マンの怜悧で熱い戦いの中での苦悩する姿が印象的であった。いよいよ石油商戦のクライマックスとなる最終巻が楽しみです。
2016/01/12
Matoka
物語としての面白さもさることながら昭和という時代を知るための教科書のようだ。
2019/01/09
Kei
やっとワクワクする内容になってきた!この続きどうなるんだろ?壱岐やっぱりトップまで登り詰めるのかな。鮫島にしろ里井にしろ、キャラが魅力的だし本当に面白い。油田の開発の事もかなり勉強になった。続きが楽しみ。
2016/04/02
kanaoka 57
戦後の日本は、まさに発展途上国型の経済・利権構造だったわけですね。主人公(壱岐)も、元軍人参謀らしいといえばそうなんですが、単一の目的(戦前は国家の勝利、戦後は会社の利益)のために無私になれるという意味で、無欲なほど怖いものはない。多感な揺らぎがない機械的な人間にしか見えないのですが・・・
2017/05/24
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