渦 (新潮文庫)
渦 (新潮文庫) / 感想・レビュー
きょちょ
ひょんなことからテレビの視聴率の実態を調べることになった主人公たち。 これだけで、推理・探偵小説である。 そこに、誘拐事件、失踪事件などが絡みだし、いよいよ心中事件まででてくる。 この心中事件を殺人事件と見立て、主人公たちの調査はこちら方面へと移る。 一応ひとひねり加えているけれど、なんだか話はダラダラ~としか進んでいかない。 こっちも夏バテでダラダラ~、作品もダラダラ~でごんした。 なのであんまりおもしろくなかった。 ★★
2020/08/07
しーふぉ
テレビの視聴率を調査する会社がモニターを使っているのはよく知られている。けれどそのモニターになっている、又はなっていた人という話しは聞いたことがない。そこから話しが始まっていく・・・ その着眼点に興味を持った 。
2015/09/17
シュラフ
表題が”渦”ということで いったい何の小説なのだろうかと読みすすめると、テレビ視聴率調査のモニター世帯の地図上の分布状況のことだった。たしかにモニター世帯は本当にあるのかというのは仲間うちではよく議論ネタになる。この小説、主軸は殺人事件のお話なのであるが、このテレビ視聴率調査のためのモニター世帯というのがベースとなっている。だから読み手としてはテレビ視聴率調査というものへの興味をもって読みすすめることができる。松本清張さんというのはこういうところがやはりうまいなと思う。
2015/03/08
Ayako
TVの視聴率に関する社会派ミステリーかと思って読み始めたが、そこは本筋ではなく単に事件を解く鍵の一つであった。とはいえ、当時の情勢をよく調べた上で書かれた物語なので、TV業界や機材に関する話は興味深かった。ただ松本清張ミステリーとして考えると、長い割には深みが無く、平均的なクオリティに達していない印象を持った。それだけ他の作品のレベルが高いと言う事でもあるが。
2018/10/24
MK
1976年(昭和51年)3月から1977年(昭和52年)1月まで日本経済新聞の朝刊に、三部作「黒の線刻画」第2話として連載され、1977年11月に日本経済新聞社から刊行された作品。 テレビの視聴率調査に関する一通の投書に端を発し、その実態を掴むために男女3人がいろいろ調べはじめる。 結構な長編で、読み応えがあった。 思っていたのと違い、意外な展開になっていった。
2022/04/15
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