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水の肌 (新潮文庫)

水の肌 (新潮文庫)

水の肌 (新潮文庫)

作家
松本清張
出版社
新潮社
発売日
1982-07-27
ISBN
9784101109480
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水の肌 (新潮文庫) / 感想・レビュー

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藤月はな(灯れ松明の火)

自分可愛さの余りに罪を犯す人々を見つめる短編集。表題作は笠井の(誰もが持ち得る)身勝手さに呆れながらも冷や汗を掻かされました。だからこそ、自分を過信しすぎて曲げず、時機を見る眼も辛抱も持たなかった男がした事のみみっちさ、それ故の露呈は滑稽さが際立つのだ。最も隆吉氏を待ち侘びていた房子さんや新婚だった隆吉氏にとっては不憫としか言えない。「小説 三億事件」は体裁が異色で首を捻りました。しかし、書き手が何故、この事件を念入りに調べたのかが分かるラストに唸るしかなかった。盲点はこんな所にもあるのか!

2022/07/17

みっぴー

清張の短篇は初めてです。やっぱり長篇の方が好きだな…と感じました。しっかりと殺人事件が起こる推理ものの短篇集ですが、どの作品も淡白で、のめり込むような作品に出会うことは出来ませんでした。一作目『指』パパ公認の、女の愛人という設定に清張の新たな一面を発見。『水の肌』表題作ですが、あまり印象に残らず。一番良かったのが『留守宅の事件』この盲点トリックは好きですね~『三億円事件』『疑視』は、ふーん…といった感じでした。他の短篇集はどんな感じなのでしょうか?清張短篇祭り、いつか実行したいです。

2016/09/29

キムチ

清張の本領と言えそうな短編五作。もっとも三億円事件分析は延々と心理、状況分析が続き好みじゃなく流し読み。擬視…異例的解明をした結末。昔、被害者が絶命寸前に見た画像から解明したのを読んだ記憶が甦った。残り三作を含め、現代犯罪の解明に心理分析が重きをなして来たのに合点。これらは小説だから設定がやや作り物臭有るのは否めぬにしても、人の業の根底を覗き視るうそ寒さを覚えた。表題はもりむら作品に似た感覚。エリートの合理的心性を弄ぶ筆者の皮肉視線を感じた。

2015/11/04

あなご

先日ドラマ化された『三億円事件』の原作が収録されている短編集です。ドラマ原作の『三億円事件』を読みたくて購入しましたが一番面白かった話は表題作の『水の肌』でした。エリートと怖さが書かれていたと思います。

2014/01/19

ナキウサギ

 注目すべきは、三億円事件!、、切り口が面白い。かつての未解決事件を皮肉を込めて、また難事件のポイントを実に見極めて書いてある。 松本清張氏の作品のなかに すごい悪人はそう登場しない。

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