真夜中のマリア (新潮文庫 草 112B)
真夜中のマリア (新潮文庫 草 112B) / 感想・レビュー
Vakira
短時間で植物の成長が見れる微速度撮影というのがある。僕の友人に、アンディ・ウォーホルの「エンパイヤ」に影響され、女の子が生まれたら毎日ヴァギナを撮影してヴァギナの成長を残す芸術を作りたいと言ったやつがいる。1年間で365枚,25歳まで撮り続けたとして9,131枚。映像は8コマ/秒として480コマ/分とすると約19分のヴァギナの成長映像芸術作品が完成する。と、宣う。しかしながら誕生したのは男の子。彼は男性器には興味がなかったようで世紀のいや性器の大芸術作品は実現しなかった。見てみたい気もするが・・・
2024/06/27
メタボン
☆☆☆☆ 17歳の少年の性の遍歴。出てくる女たちは皆淫乱。世相を反映したパロディの側面もあり、単なるポルノ小説ではない。最後は義母の胎内へと戻っていく。
2022/02/23
kochi
某一箱古本市のときの共同出店者持参の品で、売れ残ったのにもかかわらず、他の出店者さんの関心が高かったので読んでみる。身の丈六尺の示現流の使い手であるも、資産家の息子ゆえ何もせずに遊んでばかりいるカンを主人公にした野坂流ヰタ・セクスアリス。野坂昭如ってこんなに文章がうまかったのか!と変な所に感心。宇野亜喜良さんの絵が内容によくマッチしていると言えばしている。と言うことで、お子ちゃまには勧められないオトナのおとぎ話。早速、某「本と酒」の店主さんに進呈したいとf^_^;
2014/12/08
三柴ゆよし
どう控えめにみても頭湧いてる人たちによる、ノンストップセックス祭り開催中。主人公はカン、すなわち<姦>で、身丈八尺の美丈夫、示現流の使い手にして、生まれながらのセレブ。親父、息子にオナニー哲学を語るインポテンツ。祖母、古今東西の性の知識に精通した色キチグランマ。義母、親父の五人目の妻にして家ではビキニ姿のやはり色キチ。親友、ゆりかごから墓場まで、女性器の一生をテーマに、永遠の名作の完成を目論む未来のアカデミー監督。その他の登場人物、全員狂人。こいつらがいろいろセックスしたりされたりするだけの小説。
2011/12/14
桜もち 太郎
あらゆる性体験をする主人公の少年カン。どんな経験をしても満足を得ることができない。行く付く果ては義母との相姦。義母の胸に抱かれながら死んでいくカン。死こそ究極のエロティズムに据えているところが文学なのかもしれない。内容は一見すると生々しいが、それを一切感じさせないところはさすがだ。町田康が中学時代に読みふけっていた小説らしい。
2016/12/13
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