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アメリカひじき・火垂るの墓 (新潮文庫)

アメリカひじき・火垂るの墓 (新潮文庫)

アメリカひじき・火垂るの墓 (新潮文庫)

作家
野坂昭如
出版社
新潮社
発売日
1972-02-01
ISBN
9784101112039
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アメリカひじき・火垂るの墓 (新潮文庫) / 感想・レビュー

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ヴェネツィア

野坂昭如の比較的初期の短篇を6篇収録。巻頭の2作「火垂るの墓」と「アメリカひじき」は第58回(1968年上半期)の直木賞を受賞。この2作は、書かれた時期こそ近いのだろうが、文体も主題もともに大きく異にしている。「アメリカひじき」は、戦後22年を経てなお進駐軍のアメリカ人に対するコンプレックスが作品を形成しているが、一方の「火垂るの墓」は、大戦末期の神戸空襲から戦後まもなくの三宮を舞台に展開する。妹、節子の語りがなんとも哀切である。そして、それを導いてゆく野坂独特の切れ目のない饒舌体が極めて効果的である。

2021/02/17

yoshida

大東亜戦争の末期から敗戦後の日本を生きる人々を描く短編6編。夏に読むつもりが読み終えてしまった。まずは標題作の「火垂るの墓」。映画では戦争の被害が両親を喪った兄妹に襲いかかり、観る度にやるせなくなります。原作では無駄なくコンパクトに纏り、映画の情景が浮かんできます。「アメリカひじき」でのかつての進駐軍だった男を必死に接待する俊夫の悲しさ。二人の関係が敗戦後も続く日米関係を象徴するようでやるせない。「焼土層」の家族の離散。最後に一緒になる両親に悲しくなる。戦後は確かにあり、忘れてはならないと改めて思った。

2017/06/12

kaizen@名古屋de朝活読書会

【直木賞】NHK TV Jブンガクの2009年6月に紹介がありました。 火垂るの墓ではなく、アメリカひじきの紹介でした。 「一時しのぎ」 は、 Anything is better than nothing. とのこと。 「アメリカひじき」は、アメリカの紅茶とのこと。

2009/07/01

ケイ

再読。初読の時は子供を見殺しにするのか…と衝撃的だった。しかし、死は救いであるのかもしれないと今回は少しホッとする。ドロップの蓋から流れ出した妹の魂と一緒に彼も昇天したのかとも思える。戦争の時の話をきれいに書こうとしても仕方ない。現実はこうであったのだと知らしめる。アメリカひじきでは、終戦時に子供だった彼らはアメリカに対する激しい憧れと劣等感を持っていたのだと改めて思った。

2016/07/10

ジブリで有名な火垂るの墓の原作。映画が、原作に忠実すぎて驚きました。もう流れやセリフまで原作のまんまでした。野坂さん初めて読んだんですが一文がめちゃくちゃ長いのでちょっと読みづらかったです。でも読み進めていくうちに次第に慣れます。

2014/12/13

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