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砂の城 (新潮文庫)

砂の城 (新潮文庫)

砂の城 (新潮文庫)

作家
遠藤周作
出版社
新潮社
発売日
1979-12-27
ISBN
9784101123127
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砂の城 (新潮文庫) / 感想・レビュー

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アン

亡き母からの手紙に記された戦争中の初恋。何もかも捨て情熱を注いだ親友の恋。この二つの青春を通して主人公泰子は、美しくけだかいものとは何かと問い続け人生を歩んで行きます。学生時代の夏に浜辺で友人達と作った砂の城。その後に訪れるそれぞれの出会いと試練。現実と理想の恋愛における葛藤。打ち寄せる波に崩される不安を抱きながら、懸命に砂の城を築こうとした生き様は、痛ましく厳しいものです。泰子が辿り着く答えとは…。脆く哀しい愛情と人生の希望を蘇らせる物語。

2019/06/11

優希

青春の軌跡というのに相応しい作品だと思いました。故郷の記憶と共に、離れた土地で生きる日々。でも、その中に確かに「美しいものを求めて生きた」証しがあります。幸福の夢、愛への願い。ひたむきな若者の姿を感じました。マイナーな作品かもしれませんが、隠れた名作と言えるでしょう。

2018/04/29

ミッフー

大学時代に唯一読んだ小説📖友達の勧めで当時凄く心に沁みた思いでが🤔内容はすっかり忘れているが40年ぶりにふと読みたくなっての再読❗️学生時代のひと時を共にした三人、卒業しその後は全く違ってしまった人生観や生活様式。その後は一切交わることもなく時は流れ🥲しかし彼等は常に美しいもの善いものをそれぞれ追い求め・・・うん、そりゃこの内容なら若者だった40年前の僕なら好きになるわな👍しかし月日は流れ世の酸いも甘いも経験し、邪な親父化した今の僕にはちょっとね〜響くものは何もなかった😫やはり僕も変わってしまったんやね🤔

2023/10/26

優希

ひたむきに生きた青春の軌跡だと思いました。射殺された西と刑務所に送られたトシ。しかし2人とも美しいものを求め、懸命に生きていたのですね。幸せを夢見て歩んだ日々が刺さりました。

2024/07/02

活字の旅遊人

遠藤周作の作品中では、「軽小説群」に入ると解説にはある。キリスト教にまつわる苦悩が直接的に書いていない場合、そこに入れる。という単純な分類だとは素人的に、むしろ思いたくないんだけどな。分類したがるのは大人の病気だということで(笑)。さてこの青春物語。偶然の出会いや再会がうまく出来すぎているが、それがないとフィクションとして面白くならないよな、と納得。遠藤周作らしい幾つかの対比形式が光る。長崎、神戸、インドと舞台もそれらしく楽しめる。真面目過ぎる泰子だが、僕も含む多くの読者には、泰子が一番近い存在だと思う。

2022/05/29

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