ファーストレディ 下 (新潮文庫 え 1-31)
ファーストレディ 下 (新潮文庫 え 1-31) / 感想・レビュー
優希
渋谷は大臣にまで上り詰めますが、百合子は金に思いを馳せているようでした。政界の人物が実名で出ているので、昭和の政治的背景をまざまざと見せられます。時代の中で政治が動くことで、全てがうまくいくわけではないのですが、田中角栄が頭角を現してきたのもまた事実。創作と事実が混在していると言われても違和感なく読めました。
2018/07/28
彩
読みかけの本が二冊ほど他にある状態で読み始めたのに、これだけぐんぐん上下巻とも読んでしまった。二人の女性、二人の男性の出会いからの40年を描いた作品。上下巻という短さに対して少し詰め込み過ぎの感は否めないものの、それでも納得の読後感。さほど強くはないけれど、遠藤周作らしいキリスト教的な雰囲気もちらほら。こういう類の作品も書くのか〜と思いつつ、やっぱり遠藤周作は面白かったです。
2018/11/27
Taito Alkara
昭和の終わりを感じさせる良作でした。
2017/05/07
りゅっく
なるほど、そういう意味のタイトルだったのだな、と。たぶんこの人がモデルと思いながらの政界のどろどろもまた面白い。遠藤節光るエンターテイメント作品
1992/05/01
京橋ハナコ
再読。今となっては歴史物かな?後半は子ども時代ではあるが私自身のリアルな時代。高度成長期はある意味幸せな時代だったと思う。個人の出世欲や金銭欲が国家の発展の時期と重なって共に伸びていけた時代。勿論、うまくいかず時代に取り残された人たちもいただろうし、全ての人が幸せというわけには行かなかっただろうけど。作者は田中角栄氏を一つの分岐点だと考えているようだけど、あのような人が出てこれたということがもう分岐点を越えてきている気がする。政界の描写は本当の話かどうかは別として「小説吉田学校」の方が迫力があった。
2013/05/08
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