KADOKAWA Group

Facebook X(旧Twitter) LINE はてブ Instagram Pinterest

楡家の人びと 第三部 (新潮文庫)

楡家の人びと 第三部 (新潮文庫)

楡家の人びと 第三部 (新潮文庫)

作家
北杜夫
出版社
新潮社
発売日
2011-07-05
ISBN
9784101131597
amazonで購入する Kindle版を購入する

ジャンル

楡家の人びと 第三部 (新潮文庫) / 感想・レビュー

powerd by 読書メーター

ゴンゾウ@新潮部

長かった一族の物語もいよいよ最終巻。一気に読み終わってしまった。太平洋戦争に突入し病院は空襲にあい焼失。招集され命を失うもの、戦禍に合いけがをするもの、病に倒れるものさまざまな不幸が一族を襲う。終戦を迎え目標を失う兄弟達。それに比べ倒れてもなお病院の再興を思う龍子。3部作通して一族の栄枯盛衰をみて血縁というものを考えさせられた。

2017/03/27

nakanaka

戦争に突入し次第に生活が変わっていく様がリアルに伝わってきます。群像劇ならではの良さがこれでもかというほどに描かれていて飽きることなく読めました。特に印象的だったのは、昭和天皇による玉音放送のシーンです。当時の人たちは敗戦濃厚となっている現状を理解しつつも降伏という終わり方は想像だにしていなかった、という事実に驚くと共に妙に納得しました。一億総蹶起。このシーンはどういうわけか鳥肌が立ちながらの読書となりました。個人的には過去に読んだ全ての小説の中でも上位にくる面白さでした。

2023/02/03

NAO

戦時中の過酷さが描かれていくものの、やっぱり、楡家の人々の特異さにばかり目がいってしまう。信じられないぐらいのエネルギーで人に影響を与え、自らを偶像化してしまう人物がいた場合、龍子や勝俣秀吉のようにすんなりその人物と一体化できる者と、できない者がでてくる。そういった半ば狂信的な集団に属することができない2代目医院長の徹吉や三女桃子の苦悩、末子米国の諦感は、計り知れないものがある。

2022/06/30

harass

戦争は一族を翻弄する。戦争の経緯と一族の悲喜劇が連動していて読み物として一級品で特に小説入門者にはおすすめの作品。描写もなかなかに細やかで素晴らしい。ただ、すれっからしの意見だが、このような古典的物語小説は自分には物足りない印象を抱きつつ読んだ。普段読む海外翻訳小説とは違う気軽さがあるのは確かなのだが……

2016/06/30

優希

ついに時代は戦争へと足を踏み入れます。過酷な日々が楡家の家族の縁を切るのが辛いところでした。ささやかな幸せも時の流れに飲み込まれていくのが苦しくて。運命へと導かれていく時代を背景にした一族の物語と言えますね。

2021/12/11

感想・レビューをもっと見る