樅ノ木は残った 下 (新潮文庫 や 2-2)
樅ノ木は残った 下 (新潮文庫 や 2-2) / 感想・レビュー
文庫フリーク@灯れ松明の火
原田甲斐は言う『人間らしい迷いや、みれんや、弱さが私には好ましく思われる』 『いつの世でも真実国家を支え護立てているのは、こういう堪忍や辛抱‐‐人の眼につかず名も表れない所に働いている力なのだ』原田甲斐は自らが弱い人間であることを知っている。他者も同じ弱き人間であることを知っている。改めて山本周五郎氏の、人を見つめるまなざしに惹かれる。上から目線でも下から目線でもない、深く真摯な真っすぐさ。毒婦・おみやと浅ましい新八が《自分》を手に入れ《宮本節》という芸の道を生きようとする姿。→続く
2011/11/06
びぃごろ
歴史的な事実に隠された真実が…という大作でした。裏切者と指差されても耐えて耐えて守り抜く…『いつの世でも、しんじつ国家を支え護立てているのは、こういう堪忍や辛抱、人の眼につかず名もあらわれないところに働いている力なのだ(原田甲斐)』 シンドイなぁ、生きることは駆け引きか? 私は周防と甲斐の最後の別れが一番心に残った。あんな風にキチンとこの世でさよならが言えるのが理想。臨終と聞き『そんなことを云う筈はない。もしそんなことを云ったとすれば、病毒に頭をおかされたためで本心ではない』別れはもう済んでいるーと。
2019/04/26
オッキー
★★★★★
2023/10/27
くわずいも
伊達家60万石安泰のために、自分と一族の命を投げ打つのもなぁ。厳しいなあ。
2010/10/30
とみー
仙台に住んでいる者として,こちらが本当の話であってほしいと願うばかりです・・・ 原田甲斐・・・悪人か,それとも真の勇者か・・・ 真実は一つですね・・・
2013/09/06
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