さらばモスクワ愚連隊 (新潮文庫 い 15-16)
さらばモスクワ愚連隊 (新潮文庫 い 15-16) / 感想・レビュー
narmo
20年ぶり?くらいの再読。雪解け時代の雰囲気がソ連崩壊直後と似ていて懐かしさすら感じてしまいました。GIブルースといい、ちょっとしたタイムスリップを味わいつつ、でも確実に通り抜けてきた時代なんだな〜と感慨深くなりました。
2019/11/20
風見鶏
読んでハードボイルドの香りを感じた人も多いかもしれない。五木さんはとにかく 読者を乗せるのがうまい。最後の主人公たちによる即席ライブのシーンは読者自身も参加しているような形だった。けれどいい話では終わらないのがこの作品。心を通い合わせたと思った人たちは、お互いの思考や生き方の違いでまた離れてしまう。なんとも無常だけど、これが人生なんだろう
2015/07/19
四不人
初読のはずだが、なんだこの既読感。Strange Fruitが無性に聞きたくなるなあ。ハードボイルド。
2015/03/27
Като́н
後記で五木寛之自身語っているのだけれども、1960年代という奇妙な時代に対する個人的抵抗感をエンターテイメントとして商業ジャーナリズムに乗せるために書いたらしい。しかし若い、若すぎる…。『白夜のオルフェ』なんかくさ過ぎて、ダメだ。それでも表題作『さらばモスクワ愚連隊』やら『GIブルース』楽しく読めた。赤面しながらだが。
2021/08/16
ワタナベ読書愛
(※新潮CD:朗読:若山弦蔵)1966年発刊。今のロシアがソ連だった時代の雰囲気が感じられる。夢を諦めた元・音楽家の興行師が、ソ連で日本のジャズバンドの演奏会を試みる話。音楽に懸ける情熱や、当時の一般常識と個人の気持ちとの葛藤、時代の無常な圧力などが、当時を体験していないのにしっかりと映像となって頭に浮かんでくる。様々な人との出会いと別れが印象的だ。人間は本音と建前を使い分けて、もがきながらようやく生きているのだと思った。音楽の描写がなんとも言えず秀逸で、曲を知らなくても、音楽が聞こえてくる。不思議な小説
2021/07/12
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