長崎ぶらぶら節 (新潮文庫)
長崎ぶらぶら節 (新潮文庫) / 感想・レビュー
うののささら
長崎丸山町の料亭花月といえば坂本龍馬だが直木賞作品の舞台になっているとは知らなかった。歴史もそうだが文書に記録されないものは消えて無くなってしまう。長崎の歌を記録に残そうと立ち上がる芸者と学者の老いらくの恋。人生に一筋の光明を与える行動が魂を動かし燃え上がり霊気となって天を動かし素晴らしい閃き出会いがかなっていく。明治時代の長崎の風景や文化がみえてよかったです。
2021/04/19
遥かなる想い
芸者愛八と、長崎学の確立を目指す研究者・古賀十二郎との愛を描いた本書を今ごろになって読んだ。正直描きこみが足りない感じがする。愛八の無償の愛を描きたかったのだとは思うが。
2010/05/07
hit4papa
長崎の芸者愛八の人生をつづた作品。作詞家として名を成した著者だけに、歌への情熱が迸るような文章です。愛八が初めて愛したのは、市井の研究者の古賀。金に不自由な古賀は、愛八に長崎の古い歌を探そうと持ちかけます。愛八は無償の愛の人。自身が苦難に陥っても人の不幸を引き受けます。どん底にあっても唄の才能は衰えることを知りません。孤独を引きずりながらの女丈夫ぶりが本作品の見所でしょう。タイトルの意味は、二人が巡り合った忘れ去られた名曲です。愛八は実在した女性であり、歌声はレコードで聴くことができます。
2021/01/06
優希
面白かったです。長崎の恋歌と一途な恋に身を任せる感覚が心地よい。方言になじめなかったのですが、読み進めていくうちに気にならなくなりました。自分の想いにひたすら生きた愛八が愛しかったです。
2023/01/13
優希
第122回直木賞受賞作。長崎の歌恋が新鮮です。方言に戸惑いを感じましたが、すぐに物語に引き込まれました。愛八の生き様が格好良い。自分の想いに一途に生き切ったように思えます。面白かったです。
2022/03/26
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