剣客商売 三 陽炎の男 (新潮文庫)
剣客商売 三 陽炎の男 (新潮文庫) / 感想・レビュー
KAZOO
3巻目でやはり7つの短編が収められていて、今まですべて常盤新平さんの解説です。この主人公も若い頃は堅物だったのが年をとってから若い女性が好きになったみたいな感じです。読んでいて疲れないのは勧善懲悪で、うまく田沼意次を利用しているところにもあるのでしょう。
2017/07/28
yoshida
「剣客商売」シリーズ第3作。安定の面白さ。秋山父子の活躍が描かれる。子の秋山大治郎の成長が見える。父である秋山小兵衛も、大治郎の考えに任せる話しが増えた。佐々木三冬も大治郎を思慕していく。「婚礼の夜」が非常に印象的。大治郎の友人の浅岡鉄之助は天涯孤独。浅岡の人柄と剣の腕を見込まれ、婿入りする。そこに、浅岡を逆恨みする浪人達が現れる。家庭と無縁に育った浅岡。婿入りする西山父娘の人柄も暖かく、浅岡の幸せが見える。その裏で浅岡を狙う浪人達を打つ大治郎。実に粋である。描かれる様々な料理の描写も良い。次巻も楽しみ。
2021/01/17
ゴンゾウ@新潮部
剣客商売シリーズ第3弾。ますます面白くなってきた。老練な小兵衛の裁きに加え、大治郎の活躍も増えてきた。三冬に芽生えた恋心にも目が離せない。脇を固める弥七もいい味を出してきた。ページを繰る手が止まらず一気読みしてしまった。
2016/08/30
KAZOO
再読してもいつも楽しませてくれます。7つの話があるのですが、「兎と熊」では毒薬の調合を依頼される医者の話で大名の内紛が原因で医者の娘が誘拐されますがうまく解決します。また「深川十万坪」でもやはり大名の家来どもの不届きな話が中心です。田沼の娘が大二郎への思いが募っていく様子も描かれます。
2023/08/19
優希
大治郎が主役の話が増えてきましたね。小兵衛の粋な感じも格好良いです。三冬の中にほのかに大治郎への恋心が芽生え始めたのが何だか可愛らしく。この恋の行方、大治郎との仲がどうなっていくのか気になりますね。秋山父子の関わる事件が剣の強さと道徳観と人情が絡み、安定した面白さに繋がっているのがいいなと。今回も楽しみました。
2016/02/24
感想・レビューをもっと見る