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悲しい色やねん (新潮文庫 こ 10-14)

悲しい色やねん (新潮文庫 こ 10-14)

悲しい色やねん (新潮文庫 こ 10-14)

作家
小林信彦
出版社
新潮社
発売日
1987-12-01
ISBN
9784101158143
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悲しい色やねん (新潮文庫 こ 10-14) / 感想・レビュー

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kokada_jnet

バラバラの内容の4作が収録された短編集。表題作「悲しい色やねん」は1987年発表で、同題の映画の原作のために無理やり書いた作品でイマイチ。1978年発表の「みずすましの街」は、少年時代に出会った不思議なヤクザ者を描く、著書を代表する名短編。1974年発表の「横になった男」は59年ごろの著者の無職時代を描く作品だが、主人公の「他人に秘めている性癖」がよく、わからない(性的なものなのだろうが)。1959年発表の「消えた動機」は、同じく59年ごろを舞台にした推理小説で、「自分を殺すよう殺し屋に依頼する」話。

2021/11/02

東森久利斗

「悲しい色やねん(本書)」→ 悲しい色なのだ!、宣言、強調。”悲しい色やね(By 上田正樹) ”→ 悲しい色だねぇ…、つぶやき、同意。似て非なるもの。悲しいのイメージカラー色数値、CMYK:C100/M50/Y0/K0、RGB:R0/G104/B183。本書と関係ないどうでもウンチクで感想逃れ。苦しい・・・、許して・・・。

2020/03/12

アーノルド

『オヨヨ島の冒険』、『極東セレナーデ』に継ぐ3作品目 作風の相違は明らかで、同一作者だというコトさえ疑ってしまうほど… 3作品の読者層、年齢層は大きく異なりそうに思えてしまうのですが、そういった面から著者の多才さが窺い知れた気がします 収録作で言うと、表題の『悲しい色やねん』が良かったです 哀愁漂う情景が容易に想像でき、そこから汽笛まで聴こえてきそうでした

2017/05/09

ゆーいちろー

自称長編型作家の、オリジナル短編集である。巻末の収録単行本一覧を確認すると、色々な単行本に、抱き合わせ的に収録されていたことが分かる。おおむね純文学的な作品が収められているが、表題作は不思議な味わいと、寂しさが感じられる好きな作品である。「消えた動機」は作者最初期の作品であり、また奇妙な味のミステリーである。現代の目から見れば、特に目新しい落ちとは言えないだろうが、成立事情を考えれば、こんなものだろうと思う。しかし、当時の感覚からしてみれば、意外に現代的な感覚があるのではないかともおもう。どうだろう?

2010/11/07

横丁の隠居

表題作はヒットソング「悲しい色やね」を題材に小林信彦に執筆依頼があって書かれた小説で、題名は「悲しい色やねん」で、1988年に仲村トオル主演で映画化された、ということらしい。小説の方は落語家と作家のやり取りだけで構成されているので映画の脚本とはかなり違うらしい(映画は未見)それ以外に3篇の短編が並べられているがよく言えばバラエティに富み悪く言えばバラバラである。戦中戦後のヤクザものを描いた「みずすましの街」が面白かった。

2021/06/14

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